皆さんは「微量元素」をご存知でしょうか?
日本人に不足しがちな身体に必須の大切な栄養素であり、不足すると様々な不調が出てきます。筆者も妊娠中に微量元素が足りなくなることがあり、様々な不調を認めました。
とはいえ、普段食生活では意識している方は少ないと思います。そこで今回は、実体験を交えて微量元素についてご紹介したいと思います。
日本人に不足しがちな身体に必須の大切な栄養素であり、不足すると様々な不調が出てきます。筆者も妊娠中に微量元素が足りなくなることがあり、様々な不調を認めました。
とはいえ、普段食生活では意識している方は少ないと思います。そこで今回は、実体験を交えて微量元素についてご紹介したいと思います。
微量元素とは
公益財団法人・長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」で紹介されている、日本人における摂取基準の中で示されているのが、鉄・亜鉛・銅・クロム・モリブデン・マンガン・セレン・ヨウ素となっています。
栄養学では、人体を構成する元素のなかで、酸素、炭素、水素、窒素の4つを除いた他の元素をミネラルと呼び、さらにそのなかでも極めて少量しか存在しないものを微量元素と呼びます。
今回はこれらの中で、私が実際に経験した比較的頻度が高い「鉄欠乏性貧血」および「亜鉛欠乏症」についてご説明したいと思います。
鉄欠乏性貧血
◆鉄欠乏性貧血とは
鉄欠乏性貧血は日本人ではまれではない疾患で、10人に1人が鉄欠乏を認めているという厚生労働省の報告もあります。そして鉄欠乏性貧血とは鉄が不足して生じる貧血のことです。
鉄がないことによりヘモグロビンが上手く作られず、全身に酸素を送ることが出来なくなってしまうため、後述する様々な不調を認めるとされています。
鉄がないことによりヘモグロビンが上手く作られず、全身に酸素を送ることが出来なくなってしまうため、後述する様々な不調を認めるとされています。
◆原因
原因としては以下にあるようなものが挙げられます。
・出血など鉄が喪失される:過多月経・子宮筋腫・子宮内膜症などの婦人科疾患、胃潰瘍や癌などの病気
・鉄自体の摂取不足:偏食、ダイエット
・鉄自体の必要性が増す:妊娠、授乳
・出血など鉄が喪失される:過多月経・子宮筋腫・子宮内膜症などの婦人科疾患、胃潰瘍や癌などの病気
・鉄自体の摂取不足:偏食、ダイエット
・鉄自体の必要性が増す:妊娠、授乳
◆症状・診断・治療
鉄欠乏性貧血の症状としては息切れ(階段などを上がるなどの運動をすると息が切れる)、倦怠感(だるさ)、異食症(氷などをかじりたくなる)などがあります。
診断は病院を受診し採血で貧血があるかどうか、また貧血がある場合は鉄が欠乏しているのが原因なのかどうかなどを調べることとなります。そしてなぜ鉄がなくなったのか原因をさぐっていくことになります。
診断は病院を受診し採血で貧血があるかどうか、また貧血がある場合は鉄が欠乏しているのが原因なのかどうかなどを調べることとなります。そしてなぜ鉄がなくなったのか原因をさぐっていくことになります。
治療としては、原疾患の治療に加えて鉄剤の内服などがあります。鉄剤の内服を行って貧血が改善したとしても、身体の中に貯蔵されている鉄がある程度上昇するまで内服しておかないとすぐにまた貧血の悪化を来すため、数か月単位の内服治療が必要とされることがあります。