2019年8月30日 更新

産後のママは不調がいっぱい!心も体もエネルギー切れ『産後うつ』

お産は女性にとっての一大イベント。妊娠・出産により、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかっています。産後のママの体に起こりやすい、『産後うつ』についてまとめました。

産後のママは、赤ちゃんのことで頭がいっぱいで、自分の体のことは後回しにしてしまいがち。
けれど、産後は女性の体の大きな節目ともいえる大切な時期です。

疲れが取れない、気分が落ち込んでしまうなど、産後の体と心の変化に不安や戸惑いを感じているのに、体調を無視して頑張りすぎると後々まで体調を引きずることも…。

お産は女性にとっての一大イベント。妊娠・出産により、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかっています。
産後のママの体に起こりやすい、『産後うつ』についてまとめました。

産後うつについて

産後の一時的な心の変調「マタニティブルー」は、産後1ヶ月も過ぎれば自然に消えていきますが、産後1ヶ月を過ぎても食欲がない、眠れない、赤ちゃんのお世話をする気力がわかないなどの心の不調が続くときは、「うつ」かもしれません。

▼産後の一時的な変調「マタニティブルー」についてはこちら

男性に比べて女性のほうがうつになりやすく、発症率の男女比は1対2。うつにかかる女性は男性の2倍といわれています。

うつは、脳内物質の「セトロニン」の現象によって起こります。セトロニンは女性ホルモンのエストロゲンと密接な関係があるため、女性ホルモンのバランスが崩れる出産後や更年期などにセトロニンの分泌も減少して「うつ」が起こりやすくなります。

うつになると、だるさややる気のなさが前面に出てくるため、周囲からは「怠け者」と誤解されることがありますが、むしろ几帳面で頑張りやさんほど、うつになりやすい傾向があります。

うつというのは、心と体に疲れがたまってエネルギー切れになった状態。心と体をゆっくり休めながら治療することが大切です。

「うつ」かなと思ったら早めの受診を!

時々「うつになるのは自分の心が弱いからだ」と自分を責めてしまう人がいますが、そんなことはありません。
うつは、条件さえ揃えば誰でもかかる可能性のある病気です。適切な治療を行えば必ず治るので、ひとりで悩まずに早めに受診しましょう。

受診する科は、精神・神経科や心療内科ですが、受診を迷っている人は、まずは身近な小児科や産婦人科、地域の保健センターや、保健所にいる保健師などに相談してみましょう。
必要があれば、専門医を紹介してくれます。
また、心と体を総合的に診てくれる女性外来を受診するのもおすすめです。

こんな時は受診を!

☑︎ 何をするにもやる気が起こらない

☑︎ 興味があったもの、好きだったものが楽しめなくなった

☑︎ 赤ちゃんや夫に当たってしまう

☑︎ ダメな自分を責めてしまう

☑︎ 漠然とした不安感がつのる

☑︎ いつも疲れているような気がする

☑︎ わけもなくイライラしたり、涙が出るなど情緒が不安定
☑︎ 気分の落ち込みがひどい。憂鬱な感じ

☑︎ 寝つきが悪い。朝早くに目覚めてしまう、反対にいくらでも眠れてしまう

☑︎ 食欲がない、またはやたらと食べてしまう(特に甘いもの)

☑︎ いつもやっている手慣れた仕事(家事や育児など)に、やたらと時間がかかって能率があがらない

☑︎ 特に午前中の気分がすぐれない

☑︎ 献立が決められない、買い物に行っても買うものが決まらない

☑︎ 息苦しい、のどが詰まる感じ、肩や首がひどくこる、頭痛、動悸など、体の不調が出ている
当てはまるチェックが10個以上あって、その状態が2週間以上続く時は、うつの可能性があります。早めの受診が必要です。
チェックの数が少なくても、つらく感じる時、気になる症状がある時は育児相談をしたり、産婦人科を受診しましょう。
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