2020年2月18日 更新

【自閉スペクトラム症】3歳児の行動・特徴の一例

自閉スペクトラム症である、筆者の娘。3歳を迎えた娘の、行動と特徴をお話します。自閉症児のお子さんを持つ方はもちろん、そうでない方にも、自閉症児のことを知るひとつの機会として是非読んでみて下さい!

2019年8月、中度の自閉スペクトラム症と診断された娘。そして、その後の更なる検査で『高機能自閉症*』であると診断されました。

*『高機能自閉症』とは、以下の様なものです。
◎コミュニケーションが困難である
◎言葉の遅れがある
◎知的障害はない
◎こだわりがある

最初の診断を受けた際に行った遺伝子検査の結果、『15番染色体』に非常にわずかな欠損があることが判明。しかしながら、この染色体異常が、自閉症や発達遅延と関連性があることは、これまでに報告されていないとの説明を受けました。

これを受けて、親である私と主人も遺伝子検査をするように言われ、私は既に検査済み。結果は『異常なし』でした。主人は、なかなか時間の都合が付かず、未だに検査を受けることが出来ていません。

コミュニケーション

【人見知り】

お店などで、見知らぬ人(子供も含め)から声を掛けられた際、以前の娘はギャン泣きでしたが、現在は泣いたり泣かなかったり…と、若干の成長が見られます。ただどの場面でも、顔を背けたり、俯いたりと、相手の顔は絶対に見ることはしません。

初めて会う人に対しては、以前同様に人見知り。女性より男性に対して、激しい人見知りをするのも変化は見られません。

【場所見知り】

初めての場所、特に狭い空間における場所見知りはかなり酷いです。初めての場所でも、スーパーマーケットやショッピングモールなど、広い空間では嫌がることはないので、『狭い場所』に抵抗があるんだろうと、私は認識しています。

昨秋、現在の地に越してからの療育初日では、新しい建物・初めて見る人・狭い部屋の三拍子に娘は癇癪スイッチが入ってしまい、療育30分中、約20分に渡り部屋の脱出を試みながら、ひたすら泣き叫び続けていました。

病院に至っては、建物が見えた瞬間から入りたくないと…大暴れ、そしてギャン泣き。3歳になる直前に中耳炎に罹り、立て続けに病院に通わないといけなかったのですが、その都度嘔吐を伴う癇癪*を起こすほどの嫌がり様でした。

*娘は、泣き過ぎによって嘔吐いたり、過度のストレスに晒されると、故意に嘔吐こうとする行動を取り、実際に吐いてしまうこともあります。

引っ越し前に通っていた病院では、建物を見るだけで拒絶反応を示すことはなかったので、病院に行くことに関しては、以前よりも状況は悪化しています。病院に対するあまりの拒絶ぶりに、3歳検診は担当医師にメールで事前に相談し、必要な予防接種がないということで*、検診をパスすることにしました。

*アメリカでは、3歳で受けるべき定期接種のワクチンはありません。

少し余談になりますが、検診で未だ一度も連れて行くことが出来ていないのが『歯科検診』です。1歳検診の際に、医師から歯科検診を勧められましたが、娘の普段の病院での反応を考えると、歯科検診は更にハードルが高く、実現出来ずに3歳を迎えてしまっています。

実際に歯医者へ行くとなると、自閉症児の歯科治療の経験がある所で、(色々調べたところ)恐らく鎮静法を用いた検診・治療という選択肢でない限り無理だろうと考えています。

これまでに、場所見知りでひとつ成長を感じたのは、以前はダメだったエレベーターに乗ることを克服することが出来たことです。自らエレベーターのボタンを押すことによって、そこに楽しみを見出し、エレベーター内での恐怖心や不快感を克服したのでは…と推測しています。

言葉の発達

2019年11月(娘は当時2歳11ヶ月)に受けたスピーチセラピー(言語療法)の発達検査では、理解力:1歳2ヶ月程度、発語力:1歳6ヶ月程度という結果でした。

ただ、検査の様子を同じ部屋で見ていた私としては、受けた結果より実際はもう少し上なのでは?…と、正直感じました。というのも、まず検査では、明らかに普段娘が話している単語や文章の多くを話せる機会がなかったことです。

また、慣れない場所に居ることが、娘にとっては大きなストレスで、終始不安を感じ、緊張している様子が見て取れたこと。娘にとって、一番のリラックス空間は『家』。言葉の遅れがあるなりに、娘はとてもよく喋る子です。しかし、これが異空間となると話は別。この検査においても、異空間というストレス下で、娘は検査中何度も私に『マミー、ハグハグ!』と、私にハグを求めてきました。

そして、検査が全て英語で執り行われ、英語力だけを判断材料とされたことにも、検査結果に疑問を抱いた理由です。二か国語環境で育っている娘は、日本語・英語両方で覚えている単語やフレーズもあれば、日本語でのみ覚えていたり、逆に英語だけで覚えている場合も。

検査中、私は発言を許されず見守ることしか出来なかったため、たとえ娘が質問に対して日本語でしっかり答えていても、セラピストにしてみれば、娘がちゃんと答えているのかどうかを把握出来ていなかったのは言うまでもありません。検査終了後、そのことをセラピストに説明はしましたが、検査の結果にその点は考慮されませんでした。

ちなみに、引っ越し前に受けていたスピーチセラピーは、全て自宅で行われていました。初回の発達検査からセラピストが我が家へ来てくれ、娘と私・主人の会話のやり取り、娘が何気なくテレビに話し掛ける言葉や、遊んでいる最中に話す独り言、そしてセラピストの質問に娘がどう反応するか、更にバイリンガル環境であること…など、様々なことを判断材料とし検査をしてくれ、この時の結果は(当時1歳11ヶ月)、実年齢マイナス1歳程度とのことでした。

【現在(3歳2ヶ月)の発語】

〚理解力〛
日本語・英語共に、理解力は同等。

〚英語〛
普段、口から出てくるのは7~8割が英語で、単語数は約350前後。3語文を大分話せるようになり、最近になって4語文も少しずつ話せるようになってきています。

〚日本語〛
日本語はまだまだで、話せる日本語の9割が単語で、単語数としては約150前後。2語文は、私が教える簡単なフレーズ(例:おなか へった・ごはん たべる)を何とか真似して言えるレベルです。
娘が2歳ちょっとになるまで、主人が家を留守にすることが非常に多かったため、私は娘に対して日本語・英語の両方で常に話し掛けていましたが、ここ半年程は、私は日本語のみで娘に話すようにしています。

理解力こそ英語と同等の日本語ですが、発語に関しては、英語と比較してかなり遅れているため、もっと日本語を覚えてもらう・話してもらうべく、私は日本語を徹底するようになりました。

単語数にはカウントしていませんが、お気に入りのアニメ(5~6本)のキャラクターの名前は、メインキャラクター・サブキャラクター共に見事に覚えています。また何度も見ているエピソードは、セリフもかなり頭に入っているようで、言える単語やフレーズに限ってですが、実際にキャラクターがセリフを言う2~3秒前に、一足早くセリフを口にしていることがよくあります。

この他、発語に関することで気付いたのは、状況に全く見合わない無意味なこと*(少なくとも、私にはそう取れる内容)を何度も繰り返し言ったり、相手が言った言葉をそっくりそのまま言ってくる(オウム返し)ことが非常に多いです。

*例としては、ブロックで1人遊びをしながら『Sorry Mommy! Mommy fixed this./ごめんね、マミー!マミーが直してくれた。』を繰り返し言っていることがありました。
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