2020年8月30日 更新

「心地よい領域を知っておく」HSPの方が持つ“自分なりの処方箋”

繊細さや敏感さを持ち、生きづらさを感じてしまう【HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)】。4分類の傾向や、HSPの方々から実際にお伺いした“快適に過ごすために行っているひと工夫”などをご紹介します。

変えられない、だからこそあえて逆手に

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すでにお気付きかもしれませんが、お話を伺わせていただいた方の【 自分なりの心の整えかた 】には、共通点がありました。

それは、「視覚・聴覚・嗅覚から心地よさに触れること」です。

過敏さを活かして自分を癒す

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忙しい日常の合間を縫って緑の豊かな地へ小旅行に出かけたり、四季の移ろいを視界から感じる工夫をされていたり。生き物や水の音、音楽で耳から呼吸を整えたり、人の手によって作られた香りだけでなく、日々こまやかに変化する気候の香りをくみ取ったり。

HSPは、強い光や些細な音、匂いに敏感であるゆえにストレスを感じてしまう傾向があります。そんなネガティブ要因ともなっている特徴をあえて逆手にとり、敏感さを活かして、心地よさを感じる糧にされていました。

ネガティブな傾向は「~できる」にチェンジ

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つい「~してしまう」とネガティブに捉えられがちな短所は、視点を少し変えれば「~できる」に置き換えられます。

・ひとりが好きで刺激が苦手
→「慎重に熟考できる」

・刺激には弱いものの社交的
→「相手の気持ちに沿ってコミュニケーションが取れる」

・ひとりで行動後のミスが多い
→「単独で挑戦する大胆さがある」

・調和が取れないと力を発揮できない
→「チームワークが取れるパワフルさがある」

自分だけの時間をつくる、人との適度な刺激を求めるなど、HSPにはそれぞれの傾向に沿った回復方法があります。まずは自分がどのHSPに当てはまりそうかを調べて、その傾向をよく探ってみるのもひとつです。


必要な情報量をコントロールするなどして“自分の心地よい領域”を知っておけば、HSPのネガティブな傾向はポジティブな材料へ変えられます。

「自分が弱いだけ」から抜け出す転機になった

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「気質を知ってHSPだと分かったことで、“自分が弱いから悩むんだ”という概念を取り払えた」――印象的だったのが、今回お話を聞かせていただいたすべての方が「自分がHSPだと知って安心した」との感情を抱いていたことです。

敏感で生きづらいのは、“自分の弱さ”ではなく“生まれながらの気質”だと知ることで、「悩んでいるのは自分だけではない」「和らげる方法がある」と前向きになるきっかけにされていました。また、「日常生活でできるリラックス方法は現在進行形で模索中」という方も、HSPを知ったことは自分と向き合う大きな転機になったとのことです。

なお、HSPは病気ではないので治療は必要ありません。とはいえ、「日常生活に支障が出そうなほどストレスが溜まる」「どうコントロールしたらよいか分からない」場合には、精神科や心療内科に相談してみましょう。

自分のリズムとバランスを大切に

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この記事のライター

梅田ミズキ 梅田ミズキ

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