2020年8月30日 更新

「心地よい領域を知っておく」HSPの方が持つ“自分なりの処方箋”

繊細さや敏感さを持ち、生きづらさを感じてしまう【HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)】。4分類の傾向や、HSPの方々から実際にお伺いした“快適に過ごすために行っているひと工夫”などをご紹介します。


HSEは、「Highly Sensitive Extroversion(ハイリー・センシティブ・エクストラバージョン)」の頭文字を取ったもの。“刺激には弱いのに社交的”で、「社交的HSP」とも呼ばれています。

「DOESの特徴を持ちながらも、人と過ごしたり、だれかと物事を成し遂げたりするのが好き」な方は、HSEの可能性があります。

【 HSEの傾向 】
・人に優しく、関わり合いが好き
・人との協力体制でパフォーマンスが向上する
・人からの拒否や拒絶に恐怖を感じる
・一人で深く考える時間が必要
・強い刺激は苦手

HSEは、「人と関わるのは好きだけれど強い刺激は苦手で、ひとりになって深く考える時間も必要」なタイプ。外向的と内向的の両面でがくっと疲れてしまいがちですが、気持ちが落ち込んだときには人との触れ合いでリフレッシュできます。

人のことを思いやり、穏やかで聞き上手な一面もあるタイプです◎

刺激を追い求める【HSS型HSP】

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HSSは、「High Sensation Seeking(ハイ・センセーション・シーキング)」の頭文字を取ったもの。HSPのうち約30%は、この「HSS特性」を併せ持っているといわれています。

「HSEとどう違うの?」と思う方もいるかもしれませんが、HSEが“人と関わり合いたいけれど刺激に強くない”のに対し、HSS型HSPは“行動はひとりがよいけれど刺激に対して非常にポジティブ”。

つまり、HSS型HSPとHSEの違いは「社交性」にあるのです。

【 HSS型HSPの傾向 】
・好奇心旺盛
・考えるよりまず行動
・行動してから大きなミスをしてしまいがち
・何かをするときはひとりで動きたい
・社交的な外向型ではない

HSS型HSPは、人と関わり合うよりも単独行動が得意。刺激に立ち向かう好奇心はあるものの、立ち向かった結果疲れ果て、くたっと燃え尽きやすい傾向があります。

一方で、人の気持ちをうまく理解しながらひとりで考えて行動できる傾向があるのも、このHSS型HSPです◎

刺激好き+社交的な【HSS型HSE】

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「HSS」の好奇心旺盛さと「HSE」の社交性とを併せ持つのが、「HSS型HSE」です。人との関わり合いが好きなうえ、刺激を求めてさくっとアクティブに行動するので、周囲からはスマートな印象を持たれやすい傾向があります。

ところが、やはり他の3種類と同じくHSP気質なことから、刺激の耐性は強くないのです。

【 HSS型HSEの傾向 】
・人との関わり合いが好き
・リーダーシップがある
・行動に移すまでが単純でスピーディー
・バランスによって力が発揮できないことがある
・HSS型HSP以上に疲れやすい

一見、アグレッシブで頼られやすいHSS型HSEですが、社交的であるがゆえに人からの強い言葉に接する機会が多くなりがちです。些細な言葉で強く傷付くシーンに、どうしても多く遭遇。人と関わることが好きで明るく振舞えるものの、影では疲れてヘトヘトになりやすい傾向があります。

「ひとりで考える時間が欲しい、でも人付き合いもしたい」ので、一見立ち振る舞いが上手なタイプといえますよ◎

つまりどのタイプも総じて“刺激には強くない”

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ここまで、4分類したHSPについて触れていきました。「外向型」「社交性」と、HSPにはやや意外性のある言葉が出てきましたが、4分類すべてに言えるのは“どのタイプも刺激には強くないこと”です。

〈内向型HSP〉
ひとりが好きで刺激を好まない

〈HSE〉
人と関わるのは好きなものの、刺激は好まない

〈HSS型HSP〉
ひとりで刺激を追うものの、刺激への耐性は強くない

〈HSS型HSE〉
人と関わりながら刺激を追うものの、刺激への耐性は強くない

「外向型」「社交性がある」といって、HSPの深くじっくり考え込む気質がなくなるわけではありません。これら4つのHSPすべてに、「DOES」が含まれているというわけです。

“HSP”と“生きづらさ”は別物

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もうひとつ意識しておきたいのが、“HSPとはDOESの部分のみ”であること。HSPが必ずしも傷付きやすかったり生きにくかったりするのではなく、「気質のDOESによって、生きづらさが引き起こされる可能性がある」のです。

実際に、HSP気質を持ちながらも気付いていないケースや、気付いていながらも生きづらさを感じていない方もいます。

つまり、生まれ持ったHSPの気質は変えられないものの、引き起こされるネガティブ要因は克服したり和らげたりできる可能性があるのです。

息が詰まる…そんなとき、こう向き合っています

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この記事のライター

梅田ミズキ 梅田ミズキ

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