2024年1月17日 更新

【産後抜け毛】いつまで続く?産後抜け毛の悩みは、子どもを持つ母親の7割以上が経験!

アデランスが行った「産後の抜け毛に関する意識調査」の結果と、抜け毛の原因・対策について詳しく解説します。

産後のママは、赤ちゃんのお世話に忙殺されて、自分の体のことをつい後回しにしてしまいがちですよね。しかし、産後は女性の体の大きな節目ともいえる大切な時期です。

疲れが取れない、気分が落ち込んでしまうなど、産後の体と心の変化に不安や戸惑いを感じているのに、体調を無視して頑張りすぎると、後々まで体調を引きずることもあります。

毛髪・美容・健康のウェルネス事業をグローバル展開するアデランスの調査によると、子どもを持つ母親の2人に1人は産後の抜け毛を経験し、7割以上が「抜け毛がいつまで続くのか不安に感じた」との結果が出ています。
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ママの2人に1人は“産後の抜け毛”を経験!「白髪」や「パサつき」など出産後にはさまざまな髪の変化が

小学生以下の子どもを持つ母親310名を対象に「出産後に感じた髪の変化」について尋ねたところ、約半数の方が「抜け毛が増えた」(53.2%)と回答しました。また、「毛量が減った/薄くなった」と答えた方も22.3%に上り、多くの方が産後の抜け毛を経験していることが分かります。

その他にも4割以上の方が「白髪が増えた」(46.8%)や「パサつきが気になるようになった」(42.6%)と答える等、産後の髪のお悩みは抜け毛以外にも多岐にわたり、人それぞれ異なる様子もうかがえます。
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◆4割以上の方が“1年以上”産後の抜け毛が続いたと回答

以降の質問では、前問で「抜け毛が増えた」もしくは「毛量が減った/薄くなった」と答えた方184名を対象に、産後抜け毛の実態を調査しました。

まず、産後の抜け毛がどのくらい続いたか尋ねたところ、45.1%の方が「産後1年以降も続いた」と回答しました。「産後7ヵ月~1年まで」と答えた方も22.8%に及んでおり、約7割近い方が、半年以上にわたって抜け毛の症状を感じていたことが分かりました。
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◆「抜け毛がいつまで続くのか不安になった」と答えた方は7割以上に

続いて、産後の抜け毛が続いている間、不安に感じたことなどについて尋ねたところ、「抜け毛がいつまで続くのか不安になった」(76.6%)と答えた方は7割以上にも及びました。前問で、半年以上抜け毛が続いたと答えた方が多かったことからも、抜け毛が治まらないことを不安に感じる方も多いことが分かります。

一方で、「育児に集中していて抜け毛を気にする余裕はなかった」(50.5%)と答えた方も5割に及びました。
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◆6割の方が産後の抜け毛に対して“何も対処していない”と回答

次に、産後の抜け毛に対して何らかの対策をとったか尋ねたところ、「何もしなかった」(60.3%)と答えた方が約6割にも上る結果となりました。前問で「育児に集中していて抜け毛を気にする余裕はなかった」と答えた方が約半数いたことからも、育児優先で、自身のケアを後回しにしている傾向が見られました。
一方、対策をとった方の中では「生活習慣を整えるよう心がけた」(17.9%)と「バランスの取れた食事を心がけた」(15.8%)が上位に入ったことから、日々の生活の見直しを心掛けた方が多いことが分かります。次いで、15.8%の方が「シャンプーを変えた」と答えており、ヘアケアアイテムの見直しを行った方も一定数いることが分かります。
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◆産後抜け毛の相談相手は“家族”が多い傾向に。一方、約4割は「誰にも相談しなかった」と回答

最後に、産後抜け毛の悩みを誰かに相談したか尋ねたところ、「夫」が34.2%でトップとなり、次いで「両親」(23.9%)が続き、家族に相談をしていた方が多いことが分かります。

一方で「誰にも相談しなかった」(43.5%)と答えた方が4割に上ったことからも、抜け毛というデリケートなお悩みを、気軽に相談できない方も多いことが分かります。
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アデランスの毛髪診断士指導講師が解説

今回の調査結果からは、出産を経験した女性の2人に1人は“産後の抜け毛”を感じていたことが分かりました。産後の抜け毛は、産後2~5ヵ月頃から始まるとされており、分娩後脱毛症と呼ばれ、一時的なものと言われています。しかし、抜け毛が一気に増えたことで不安に感じる女性も多いと思います。ここからは産後の抜け毛が起こる原因や対策について解説します。

産後の抜け毛が起こる原因とは?

①出産前後に起こる女性ホルモンバランスの乱れ
 女性ホルモンのエストロゲンには、髪の健康やツヤを保つ働きのほか、毛包の成長期期間を延長させる作用があります。出産間近はエストロゲンの分泌が増えて脱毛が減っていきますが、これは本来、休止期に入るはずの毛包の成長期がホルモンバランスの乱れにより延長され、抜け落ちるペースが遅れる現象と言われています。

出産後には本来のホルモン状態に戻るため、成長期が延長されていた毛包が一斉に休止期に入ります。そのため産後は、抜け毛が多くなるとされています。ホルモン状態が元に戻るペースや、次に解説するストレスなどの要因にも個人差があるため、ご自身が感じる抜け毛の継続期間の長さも違ってくるものと考えられます。

②環境の変化によるストレス
 環境の変化によるストレスも、産後抜け毛の要因の一つと考えられます。産後に始まった赤ちゃんとの生活で環境が一変し、慣れない育児と家事の両立でストレスが溜まりやすい状況になっていることと思います。過度なストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こし、エストロゲンの分泌を減少させる懸念があります。

また、皮脂の過剰分泌を引き起こしやすくなり、頭皮環境の悪化につながってしまうこともありますので、ママ友に相談してみるなど一人で抱え込まないようにしましょう。女性特有のお悩みですが、調査結果にも見られるとおり、珍しいことではありませんので、身近なママ友も意外と同じ悩みを抱えているかもしれません。

③栄養不足や産後ダイエット
 育児が始まって忙しくなると、自分の食事内容を顧みず、簡単なもので済ませてしまうことが増えるかもしれません。

その結果、頭皮や髪の毛に必要な栄養素が行き渡らず、抜け毛・薄毛を招くことがあります。また、妊娠中の体重増加から、早く以前の体型に戻りたいと考える方も多いでしょう。しかし、無理なダイエットは過度な栄養不足に陥る可能性があるため注意が必要です。

産後の抜け毛はいつまで続く?

出産後4ヵ月~6ヵ月が抜け毛のピーク!
今回の調査では、「産後の抜け毛がいつまで続くのか不安だった」と答えた方が多い結果となりましたが、産後の抜け毛には毛周期(ヘアサイクル)も関連しています。

人間の髪は、自然に生えて抜け落ちるサイクルに従っており、これを毛周期(ヘアサイクル)と呼びます。ヘアサイクルは成長期・移行期(退行期)・休止期の3段階があり、一般的に4~6年かけて1周します。

しかし、先述したように、産後は女性ホルモンの乱れにより毛周期が一時的に崩れることで、一気に抜け毛が起きてしまう状態になります。この状態を分娩後脱毛症と呼び、産後2ヵ月頃から始まり、産後4ヵ月~6ヵ月頃に抜け毛のピークに達します。

女性ホルモンの分泌量や生活習慣などで個人差はありますが、産後6ヵ月~1年頃には正常なヘアサイクルに戻ると言われています。
毛周期(ヘアサイクル)

毛周期(ヘアサイクル)

産後の抜け毛への対策は?

タンパク質・ビタミン・鉄分を意識してバランスの取れた食生活を
産後の抜け毛・薄毛を防ぐには、食生活の改善も重要です。産後は育児により自分の食事内容に目が行き届かなかったり、簡単なもので済ませてしまったりすることも多いのではないでしょうか。そんな中でも、髪に必要な栄養素を意識して摂取するように心がけましょう。

特に「タンパク質」「ビタミン」「鉄分」は髪の成長に不可欠と言われており、積極的に摂ることをおすすめします。バランスの取れた食生活は、ホルモンバランスを整えることにも繋がるでしょう。さらに、大豆には「大豆イソフラボン」が含まれており、これは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることがわかっています。大豆、あるいは納豆などの大豆製品を取り入れた食生活もおすすめです。

 ・タンパク質:髪の毛の元となる栄養素で、大豆・肉・卵などに含まれる
 ・ビタミン類:血流改善や老化防止の役割で、マグロ・ナッツ・ごまなどに含まれる
 ・鉄分:髪の毛まで栄養素を届ける役割があり、赤身の肉や魚に含まれる


良質な睡眠が重要/少しでも熟睡できる方法を探す
健やかな髪の成長には、質の良い睡眠も重要ですが、赤ちゃんの授乳や夜泣きの対応などがある場合は、睡眠時間が短くなり、リズムも乱れがちです。髪の成長に良いとされる「成長ホルモン」は、午後10時~午前2時の間に分泌されるため、その時間帯にはなるべく就寝できるのがベストですが、まとまった睡眠がとれない場合は少しでも熟睡できる方法を探してみましょう。

例えば、ソファやカーペットで寝てしまうところをできるだけベッドにすることや白湯、ホットミルク、ノンカフェインの紅茶など温かい飲み物でリラックスして、眠気を促すこともよいでしょう。

自分に合ったヘアケアアイテムを選ぶ
正しいヘアケア方法を身につけることも、抜け毛・薄毛対策におすすめです。

シャンプーやリンスは見た目や香りで選びがちですが、洗浄力の強いシャンプーは頭皮の皮脂を必要以上に洗い流してしまう可能性があります。頭皮のバリア機能を弱めてしまい、抜け毛・薄毛の要因になりかねませんので、シャンプーを選ぶ際には、アミノ酸系洗浄成分などを使用した低刺激タイプのものを選ぶことをおすすめします。また、すすぎは十分に行い、シャンプー剤などが髪の毛や頭皮に残らないようにしましょう。

育毛剤を使用している人は、自分の頭皮環境に合わせて選ぶようにしましょう。敏感肌の場合など、自分の頭皮タイプに合わないものを使用すると肌トラブルになる心配もあります。正しいヘアケア方法と自分に合った育毛アイテムを使用することが重要です。

<監修>

毛髪診断士指導講師 伊藤 憲男(いとう としお)

毛髪診断士指導講師 伊藤 憲男(いとう としお)

内閣府認定公益社団法人日本毛髪科学協会認定「毛髪診断士指導講師」を保有。1982年にアデランス入社後サロンで十数年にわたり技術者として勤務。その後本社勤務となり2011年より現在の研究開発部に着任。育毛関連商品の開発や研究成果の発信などを担当する傍ら、セミナーや、雑誌・TVなどマスメディアにも出演し、育毛の啓蒙活動を行っている。現在もヘアスタイリストとしてCMモデルのヘアスタイリングや一部のお客様の接客も行う。
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この記事のライター

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