※睡眠負債:慢性的な睡眠不足状態のことで、1日眠っただけでは解消されない
眠気は、脳の働きの中で前頭葉機能の働きを低下させます。また、睡眠不足や睡眠の質が低下すると、記憶を整理して必要な記憶を固定化させる“レム睡眠”の量が減ってしまいます。不必要な情報が脳内に散乱し、大切な情報が記憶されない、これが学習能力の低下を引き起こします。
睡眠負債をかかえる子どもは、日中の集中力や記憶力が低下傾向にあり、成績にも影響を及ぼしているようです。小学5年生を対象とした睡眠と学力に関する調査によると、8時間寝ている子どもの成績が最も高く、睡眠が5時間以下の子どもと比べると、約20点もの差が生じることが明らかになっています(図6)。
さらに、高校生の睡眠時間と成績との関係を見た調査からも、就寝時刻が早く睡眠時間が長くとれている高校生ほど成績が良い傾向が見られます(図7)。
睡眠負債をかかえる子どもは、日中の集中力や記憶力が低下傾向にあり、成績にも影響を及ぼしているようです。小学5年生を対象とした睡眠と学力に関する調査によると、8時間寝ている子どもの成績が最も高く、睡眠が5時間以下の子どもと比べると、約20点もの差が生じることが明らかになっています(図6)。
さらに、高校生の睡眠時間と成績との関係を見た調査からも、就寝時刻が早く睡眠時間が長くとれている高校生ほど成績が良い傾向が見られます(図7)。
その他、アメリカの睡眠研究者メアリー・カースカドンが6~14歳までの健康な子ども18名を対象として実施した睡眠調査では、子どもの睡眠負債は学習面の影響に加え、感情のコントロール力を低下させるという結果も出ています。
では、どのぐらいの子どもが夜遅くまでおきているのでしょうか?アメリカで行われた睡眠調査(2006年実施、対象者:11~17歳の子ども1,602名)では、半数以上が夜型で、学年が上がるにつれて夜型化がすすんでいることが明らかになっています。(図8.9)
では、どのぐらいの子どもが夜遅くまでおきているのでしょうか?アメリカで行われた睡眠調査(2006年実施、対象者:11~17歳の子ども1,602名)では、半数以上が夜型で、学年が上がるにつれて夜型化がすすんでいることが明らかになっています。(図8.9)
子どもの睡眠はどうすれば改善されるの?成長段階別ポイント
【乳児(0歳から2歳)】 必要な睡眠時間:12~15時間
この時期の睡眠のポイントは昼夜を光でコントロールすることです。夜に分泌される「メラトニン」というホルモンによって体内時計がコントロールされますが、メラトニンは目から入った光の刺激が脳に届いて分泌されたり止まったりします。
1歳から2歳くらいの時期は体内時計(体内リズム)が働くように、早めに寝かせてしっかりと睡眠をとり、朝起きたら朝日を浴びる、朝食を食べるなど規則正しい生活を送るようにしましょう。
ちなみに、この時期にメラトニンがしっかり分泌されると免疫力をサポートしたり、成長期に早熟化を抑制させ健やかな成長をサポートすると言われています。朝カーテンを開けて日光を浴びさせたり、夜は強い光で脳を刺激しないよう配慮してあげましょう。
<ポイント>
・朝カーテンを開けて朝日を浴びる
・寝る前に強い光で刺激をしないようにする
・朝食を決まった時間に食べさせる
1歳から2歳くらいの時期は体内時計(体内リズム)が働くように、早めに寝かせてしっかりと睡眠をとり、朝起きたら朝日を浴びる、朝食を食べるなど規則正しい生活を送るようにしましょう。
ちなみに、この時期にメラトニンがしっかり分泌されると免疫力をサポートしたり、成長期に早熟化を抑制させ健やかな成長をサポートすると言われています。朝カーテンを開けて日光を浴びさせたり、夜は強い光で脳を刺激しないよう配慮してあげましょう。
<ポイント>
・朝カーテンを開けて朝日を浴びる
・寝る前に強い光で刺激をしないようにする
・朝食を決まった時間に食べさせる
【学童前期(3歳~5歳)】 必要な睡眠時間:10~13時間
3歳からは目標達成シールやご褒美で、子ども自身が就寝時間を守る習慣づくりや、お気に入りのキャラクターの寝具を用意し、睡眠環境を整えてあげましょう。また、子どもが自然に眠くなるように、日中は外などで活動的に遊ばせることも大切です。
<ポイント>
・就寝時間を守れるような習慣づくり
・寝ることが楽しみになる睡眠環境づくり
・日中は活動的に外などで遊ばせる
【学童後期(6歳~13歳)】 必要な睡眠時間:9~11時間
<ポイント>
・就寝時間を守れるような習慣づくり
・寝ることが楽しみになる睡眠環境づくり
・日中は活動的に外などで遊ばせる
【学童後期(6歳~13歳)】 必要な睡眠時間:9~11時間