2023年5月1日 更新

【五月病】新環境ストレスへの対処法|精神科医師が教える「GW明けの心のケア」方法

GWが終わり普段の生活にもどった時、気分の落ち込みや心の不調を感じているなら、それは「五月病」のサインかもしれません。今回は、五月病の見分け方や予防法、五月病を乗り越えるヒントを紹介します!

新年度を迎え、新しい環境に変わることも多い季節。

3年を超えるコロナ禍を経て、リアル出社とリモートワークのハイブリッドという職場環境や、変わらずマスクを着けたままでの初対面など、新しい環境、新しい人間関係への適応も、コロナ禍以前とは違ったハードルを感じている方も多いかもしれません。

株式会社ユーグレナは、20代~60代の働く男女1000人を対象に、会社での新しい仕事や人間関係に対するストレスの有無やその対処方法について調査しました。

調査結果

働く人の8割が、新しい環境にストレスを感じている

「会社で新しい仕事や人間関係にストレスを感じた経験がある」と回答した方が約8割(79.1%)を占め、多くの人が仕事、もしくは人間関係のいずれかでストレスを感じたことがあることがわかりました。
>また、半数を超える人(50.3%)が新しい仕事にも人間関係にもストレスを感じた経験を持っていることもわかりました。新環境での精神的な負荷は、多くのビジネスパーソンの問題だということがわかります。(図1)
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また、「どのようにストレスを緩和・解消しようと努めたか?」という問いに対しては、多い順に、「苦手な人と極力接点を持たないようにする」(210人)、「好きなものをたくさん食べる」(197人)、「仕事以外で楽しみな予定や関心事を作り、そのことを考えてがんばる」(191人)、「睡眠時間を確保する」(177人)、「休日のスポーツ、趣味などを積極的に行う」(162人)がトップ5となっています。(図2)
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【調査概要】
・調査期間:2023年4月4日~5日
・調査機関(調査主体):株式会社ユーグレナ
・調査対象 20~60代の有職者の男女
・有効回答数(サンプル数):1000名
・調査方法(集計方法、算出方法):Q1=単数回答、N=1000 Q2=複数回答、N=1000

5月病の予防対策は?【精神科医監修】

新しい環境での緊張感から解放される大型連休のタイミングで起こることがあるといわれる「5月病」。

この季節特有の精神的に不安定な状態、無気力な状態などを指す「5月病」の予防対策について、精神科医の芦澤裕子先生に解説いただきます。
【監修】芦澤裕子先生 精神科医・市川メンタルクリニック 院長

【監修】芦澤裕子先生 精神科医・市川メンタルクリニック 院長

日本睡眠学会認定医、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、指導医。心療内科、精神科のクリニックにて精神障害、睡眠障害などの治療にあたる。「心やすらぐ、ぐっすり眠れる夢の絶景カレンダー」「GOOD SLEEP BOOK 365日ぐっすり快適な 眠りのむかえ方」(翔泳社)監修。

市川メンタルクリニック 千葉県市川市市川1-4-10 市川ビル11F

https://www.ichikawa-mental.jp/

「5月病」のリスクが高い人とは?

「5月病」とは、そういった病名があるわけではなく、医学的には「適応障害」「うつ病」と診断されることが多い、この季節に起こりがちな抑うつ症状を呈する状態のことです。

これは精神的または身体的なストレスや疲労によって心身に過大な負荷がかかり、脳がうまく働かず、ぼーっとしてしまったり、精神的に不安定になったり、無気力になってしまうなどの状態を指します。

環境の変化など、明らかにストレス原因となる事象が存在するのが通常で、その原因について夜、考え込んだりしてしまうことで眠れなくなってしまい、心身が回復しないまま日々を過ごしてしまうことが様々な抑うつ症状を増悪したりするといわれます。

なんとか仕事ができている場合は大丈夫ですが、起床時から気力が湧かず、布団に身体が張り付いてしまって起き上がれないくらいの場合は精神科を受診しましょう。

プライベートでは軽やかに動けるけれども、仕事など、明確なストレス環境に行くことだけに気力が湧かないという人もたまに見られますが、そういったケースでも病的に重度な場合があるので要注意です。新しい環境に馴染めないなどのネガティブな原因のみならず、志望通りの進学や昇進など、ポジティブな変化であっても、「5月病」のような状態になることもあります。
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この記事のライター

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