2021年12月10日 更新

特別支援学級の1日は?どんな学習をしているの?元支援級教師が解説!

お子さんの就学相談などを経て、来年度は特別支援学級への入級を考えているママ・パパへ。この記事では元支援級教師である筆者の経験から、特別支援学級での1日の生活と学習体制、学習内容などを詳しくお伝えします。

特別支援学級とは?

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特別支援学級とは、小学校・中学校に設けられている学級の一つで、情緒面の支援や認知面(学習面)の支援が必要なお子さんが入級する学級です。

1クラス8人までのお子さんが、必要な支援を受けながら学びます。支援級に関わる教師は基本的に担任1人ですが、学校や自治体によって、複数の教師が学級に入ることもあるようです。

特別支援学級の1日をご紹介

筆者は数年間、小学校の特別支援学級担任(認知面の支援をする学級=知的学級)をしていました。そのときの経験から、特別支援学級の1日をご紹介したいと思います。

※以後、特別支援学級→支援級、交流学級(通常学級)→交流級と記載致します。
■登校~朝の会
交流級で朝の活動(提出物、朝の会など)を行う ※宿題は支援級に提出

■1時間目~4時間目
国語、算数は支援級で学習、その他の学習は交流級で学習
※交流級には、特別支援教育支援員の方が入ってお子さんをサポート

■給食、歯磨き、昼休み
交流級で活動

■掃除
お子さんによって交流級だったり、支援級だったり

■5時間目~
国語・算数は支援級、その他の教科は交流級で学習
※帰りの会までに支援級へ宿題を取りに来る

■帰りの会
交流級
筆者の勤務していた学校は、上記のような流れでした。この流れを見てもわかるように、交流級との関わりは大変多かったです。「交流級・支援級両方で友達が作れて嬉しい!」と言うお子さんんもいましたよ。学校によっては、朝の活動や帰りの会は支援級で行うところもあるようです。

特別支援学級の学習ってどんなことをしているの?

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支援級では、子ども8人に対して担任1人となっています。では、どのような学習体制・学習内容なのでしょうか?こちらも筆者の経験を元に、3つご紹介していきます。

・少人数
お子さんたちは、交流級の時間割に沿って、国語・算数のときに支援級に来ます。最大で8人ですので、少人数で学習することができます。静かな環境なので、「集中できる」と言うお子さんが多かったですよ。
・個別支援(お子さんの実態に合わせた学習)
その時間に集まったお子さんを、一人◯分といった時間で区切って、個別指導・支援を行います。お子さんの実態に沿って、丁寧に指導・支援をしていきます。学習面の実態が近いお子さんは、一緒に学習することもあります。
・生活単元学習や自立活動も取り入れる
こちらは学校や自治体によりますが、筆者はお子さんの実態に応じて、生活単元学習や自立活動を取り入れていました。両方とも、特別支援学校では日常的に行われている教育活動です。国語・算数の教科学習だけでなく、少しほっとできる、でもお子さんの力につながる学習をしたい、という思いから取り入れていました。
※生活単元学習は、製作活動や買い物体験などの「生活に即した学習」を行うことで、「その体験を生活の中に活かしていく」ことを目的とした学習です。
※自立活動は、手指を使った活動や体全体を使った活動など、お子さんの生活の幅を広げるため・生きる力を育てるために行われる学習です。

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この記事のライター

みかん・元特別支援学校の先生ママ みかん・元特別支援学校の先生ママ

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