妊娠中に心配な子宮のトラブル。早産や流産の危険性があるものもあれば、妊娠の経過に支障のないものもあります。正しい知識を持てるよう、知っておきたい子宮のトラブルについてまとめました。
子宮頸管無力症
「子宮頸管」とは子宮と膣をつなぐ管のことです。通常、妊娠中は子宮口は閉じていて、お産が近付くと子宮頸管が引っ張られて子宮口が開いていきます。しかし、何の前触れもなく開いてしまう症状のことを「子宮頸管無力症」といい、妊娠16~28週にかけて注意が必要です。
子宮頸管無力症は自覚症状がなく、放っておくと早産や流産を引き起こす危険性があるので、健診は必ず定期的に受けましょう。
子宮頸管無力症は自覚症状がなく、放っておくと早産や流産を引き起こす危険性があるので、健診は必ず定期的に受けましょう。
細菌性膣症
何らかの原因で膣内のバランスが崩れて乳酸菌が少なくなり、酸素を嫌う悪玉菌が慢性的に増え、子宮内で炎症が起きてまうのが「細菌性膣症」です。自覚症状はほとんどありません。しかし、おりものから悪臭がしたら気をつけたいもの。
放置すると、子宮頸管が炎症を起こす「頸管炎」、子宮・卵膜・羊水に炎症が起こる「絨毛膜羊膜炎」といったように徐々に感染が広がり、切迫早産、早産を引き起こすこともあります。
早めに抗菌薬投与する治療を行えば大事に至らないことがほとんどのようです。早期発見・早期治療が大切です。
放置すると、子宮頸管が炎症を起こす「頸管炎」、子宮・卵膜・羊水に炎症が起こる「絨毛膜羊膜炎」といったように徐々に感染が広がり、切迫早産、早産を引き起こすこともあります。
早めに抗菌薬投与する治療を行えば大事に至らないことがほとんどのようです。早期発見・早期治療が大切です。
子宮頸がん
「子宮頸がん」は、ヒトパピローマウイルスというウイルスに感染して発症する場合がほとんどです。しかし、ウイルスに感染したからといって必ず子宮頸がんが発症するわけではありません。発症初期には自覚症状がないので、妊娠初期の妊婦健診時に行われる子宮頸がん検査で発覚することもあります。
子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍が「子宮筋腫」です。30~40代女性に多いといわれています。自覚症状がない場合も多い一方で、おなかが張ったり、急激に筋腫が大きくなって痛みを伴ったりする場合もあります。痛みや張りがある場合は、入院して安静にするよう指示を受けることもあります。
妊娠と病気が重なったとき【子宮筋腫・卵巣嚢腫】について
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