2020年12月10日 更新

【経験談】独りで子育て「ワンオペ育児」ママが限界を迎えないための“ワンオペ乗り切り術”

ワンオペ育児の苛酷さは、ブラック企業勤務と肩を並べる…と言われているほど大変なものです。世のワンオペ育児中のママの中には、毎日辛くてどうしようもないという人もいるでしょう。そんなママが、少しでも楽に育児を乗り切る術を、今回筆者の経験談と共にご紹介します。

のしかかるプレッシャー

ワンオペ育児で付きまとってくるのが、どんな時でも1人で全てをこなさないといけないプレッシャーです。恐らく多くのママたちが、自身が体調不良になってしまった時にどうしよう?…と、特に不安を感じるのではないでしょうか。

体調不良時の子供の世話はもちろん、病院に行きたいと思っても、ただですらキツイのに、小さい子供を連れて病院に行くのはあまりにハードルが高くて、行くのを断念することもあるでしょう。

ワーキングママの場合、子供が病気になった時の看病問題も出てきます。保育園からの呼び出しで早退…ワンオペ育児であれば、自分が仕事を休んで看病しないといけない…など、何かしらの対処を迫られます。小さい子供は病気になりやすいこともあり、その度に早退や欠勤しないといけないことで、会社内で肩身が狭いと感じるママもおり、仕事と育児の両立に頭を抱えることもしばしばです。

孤独との戦い

専業主婦のワンオペ育児の場合、丸1日子供以外の誰とも話す機会がないというのもよくある話です。家という外から閉ざされた空間の中で、24時間子供とのみ過ごす生活は、時に窮屈で外の世界と関わりたいと思うこともよくあります。

じゃあ、子供と一緒に出掛ければ?…と思うのはごく自然な意見ですが、ママによってはその外出すらもハードルが高いという人もいます。出掛けたい気持ちはあるものの、出掛けるにあたっての荷物の準備に始まり、外出先で暴れる子供を追いかけ回し、時には周りから冷たい視線を浴びることも…。帰りたくないと駄々をこねる子供を、何とか諭してやっと帰宅。外に出られた喜びを感じる余裕など微塵もないまま、むしろ疲労感が増した…と、逆効果になってしまうことも。

ワーキングママの場合、保育園や幼稚園・職場・自宅を往復する生活のため、一般的にママ友を作りにくいと言われています。仕事を控えているため、子供を送り届けた時に他のママと話す時間はほぼなく、挨拶程度で終わってしまいがちです。

この他、ワーキングママは職場で孤独を感じることも。職場がワーキングママに理解のある場合は別ですが、今の日本の社会では、ワーキングママに優しい会社で働けているママは、ほんの一握りと言っても過言ではありません。

職場と育児のダブルの重圧に、ワーキングママは常に板挟み状態。「ワーキングママだから仕事が適当、ワーキングママだから育児が適当」と言われないために、日夜必死に両方をこなしているのです。

共感してもらえない

母親だから育児をして当たり前…。専業主婦なら、家事育児が仕事…。ワーキングママなら、仕事の間は育児しないで済んで楽じゃない…。など、世間はもちろん、同じワンオペ育児ママ同士でも、自分の境遇や環境と比較して共感してもらえないことがあります。

また、同じ家族であり、子供の父親でもある夫から、ワンオペ育児の大変さを理解してもらえない、協力する気もない、労いの言葉もないとなると、これはワンオペ育児の問題だけでは済まず、夫婦関係にも大きな影響を与えかねません。

【経験談】筆者もワンオペ育児、真っ只中!

筆者は、アメリカでワンオペ育児をしている専業主婦の1人です。主人の仕事は、長時間拘束で休日出勤もしょっちゅう。日勤夜勤を数ヶ月ごとに繰り返し、短期&長期出張もある上、転勤族。

『主人が稼いで、筆者が家・子供を守る』というスタンスの元、娘が産まれてから4年間、ワンオペ育児をしていますが、納得の上でやっていても、辛くてどうしようもなくなることももちろんあります。

主人の場合、簡単に仕事を休めるワケではないものの、どうしようもなければ仕事は休める…そして、娘や愛犬の世話の心配をすることもなく、好きなだけ寝込むことが出来るのに、自分はそれが出来ない。母親あるある…なんでしょうが、やるせない気持ちになってしまうこともしばしば。

今年に入って、ピンチの状況が数回あったのですが、その中でも、4年間のワンオペ育児史上一番の危機だったのが、今年の3月に起きた体調不良でした。膀胱炎をこじらせ腎盂腎炎にまでなり、2週間高熱が続いたものの、この時夜勤中の主人は昼夜逆転生活で、休みの日でもほぼヘルプは皆無(愛犬の朝の散歩を2回してくれたのみ)。娘と愛犬の世話を半泣きでこなし(実際、泣きながら世話をしていた日も…)、日中病院にも行けずの状態。しかし、これはヤバイという状態まで一時体調が悪化し、ある日主人が夜起きて来るのを待って救急へ駆け込み何とか乗り切ったのですが、この時の無理が祟り、この後4・5月と3ヶ月連続で膀胱炎になりました。

ヘルプを求めるは年に2~3回あるかないか程度で、頼めば基本やってくれる主人ではあるのですが、そういう時に無意識に放たれる『余計な一言』に、心底ガッカリ&イラっとさせられることもあります。

「(犬の散歩は)やるけど、早く寝ないと、午後からまた仕事だから…」

仕事で疲れて帰って来たのも、午後からまた仕事なのも重々承知してるけど、私は連日高熱にうなされろくに眠れてもいない中、これから丸1日、娘のご飯…片付け、オムツ替えにお風呂、夕方の愛犬の散歩をこなしていくのに、朝の散歩で使う10分程度の僅かな時間でこんなこと言われるの?…と、イラっとしてしまったのは言うまでもありません。

悪気があって言った言葉でないことは分かっていても、こういう時の余計な一言は、色んな意味でグサッと突き刺さるものなんですよね。

筆者流ワンオペ育児攻略法

普段、特に何事もなければ、ワンオペ育児でもそれなりにこなしていけるのですが、やはり緊急事態時は心身共に追い詰められるため、ワンオペ育児にも限界があります。

ここからは、筆者が実践しているワンオペ育児攻略法をご紹介していきます。


①最終的にはプロの手を借りる
1年ちょっと前に越して来た現在の地には日本人がおらず、かと言ってアメリカ人の友人を作ることもかなりハードルが高いと感じており、この地では友人・知人ゼロのコミュ障の筆者。そのため、身近な人間だと主人以外に頼れる人はおらず、その主人すら不在の時は、事実上誰ひとりとして頼れない状態。

完全に自分で自分の首を絞めているのは事実ですが、無理して友人を作ること自体が筆者にとっては多大なるストレスのため、本当に誰かの手を必要とする時は、割り切ってシッターを使おうと決めています。

まだ実際に使ったことはありませんが、シッターサービスに事前登録し、いざという時に直ぐに使えるよう備えています。


②不満や不安は主人に伝える
納得の上でのワンオペ育児ではあるものの、主人に対しての不満や1人で育児をする不安はやはり発生します。それらをひたすら自分の内に秘めたままでは、いつか大爆発してしまうため、タイミングを見てそういった気持ちは主人に話すようにしています。

「あなたのこの言葉に傷付いた…イラっとした」
「娘がこんなことして、この日は本当に大変だった」
「娘が最近こういう状態で、悩んでいる」…など。

話をして、必ずしも状況が変わるというわけではありませんが、それでも自分の置かれた状況や気持ちを知ってもらうことで、育児参加はなかなか出来なくても、主人なりに筆者を気にかけて好きなスイーツを買って来てくれたり、常に労いの言葉を掛けてくれるので、このプロセスはとても大切だと思っています。

また、不満や不安だけでなく、娘の出来るようになったことや、主人が家族を支えてくれていることへの感謝などもしっかり伝えるようにしています。


③友人と話す
今現在、会える距離に友人はいませんが、定期的に日本や在米の友人たちと話をするのは、本当に大きな心の支えになっています。

子供の有無関係なしに、色んなことを話し愚痴り合う。お互い家事や育児をしつつ、時には数時間のながら長電話。この時間に筆者は本当に救われており、話をするまで気分がズーンと重く落ち込んでいたのに、友人たちと話すことで元気を貰えるのは毎度のことです。


④手抜きは必須
これは基本中の基本ですが、手を抜ける部分は手を抜きます。筆者にとって、掃除はストレス解消のひとつであるため、体調不良時を除いて欠かしませんが、娘の食事に関しては栄養を確保しつつも手抜きは当たり前です。

連日同じ物を出す前提であえて多めに作り(2~3日分)、2日目以降は味の変化を加えたり、リメイクするスタイルで娘の食事は用意。とは言ったものの、キツイ時はそれすらせず、迷うことなくそのままテーブルへ。また、冷凍食品やインスタントの物も上手く取り入れ、何品も作ることはせず、まとめて栄養が取れる1品料理が基本です。


⑤自分へご褒美をあげる
自分の好きなお菓子を、娘に背を向けてキッチンで密かに食べたり、美味しいコーヒーを淹れて飲んだり(毎回作る余裕はないので、筆者は数回分まとめて作って冷蔵保存しています)、お気に入りのビールを寝る前に飲んだり…といったように、自分へささやかなご褒美をあげて自分を労っています。


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ワンオペ育児の乗り切り方

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1人で抱え込まない

ワンオペ育児は、夫婦によっては離婚にも繋がりかねない大きな問題となります。先ずは、夫に自分が辛いことを話しましょう。ママがどれだけ大変なのかを、単純に分かっていない夫もいるでしょうし、話をしたことで、ほんの少しでも手助けの道が開けるかもしれません。打開策が仮に見つからなかったとしても、感謝の気持ちを言って貰えるだけでも、ママとしては救われる部分があります。

逆に話をしても理解もしてくれず、感謝の気持ちもゼロ、家事育児にどこまでも非協力的な夫の場合、夫婦の在り方そのものを色々な意味で考え直すきっかけにもなるでしょう。

また、夫以外の人に自分が抱えている思いを吐き出すことも非常に大事です。親や親しい友人に相談・愚痴を聞いてもらう。一方的にただ気持ちをぶつけたいのであれば、SNSなどを利用するのも良いでしょう。1人で自分の感情と悶々と向き合うのは、精神的に自分を追い詰める結果になりかねません。
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この記事のライター

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