2020年8月7日 更新

ほめ育てアドバイザーが解説!ママが輝けば子どもも輝く『ほめ育て』子育て法

子育て中の疑問は『ほめ育て』で解決!ママの心を整える思考スタイルと、子どもの自己肯定感や自己効力感を育てるほめ方をご紹介します。

上手な叱り方7ポイント

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一般的には「ほめる」ことは楽で気持ちがよく、「叱る」ことはしんどくて心がすさむというイメージがあります。これは感情的に怒鳴ったり、怖い顔でにらんだり、間違った叱り方が与えている印象です。

しかし「叱る」の本来のあるべき姿はもっと前向きで穏やか。叱ることは「新しい行動を教えてあげること」というしつけのひとつです。

①叱るときは「過去」をもちださない!

叱るときは「過去」をもちださず、シンプルに「今」のことだけを叱り伝えること。

例:「いつもいつも散らかして!」
  →このおもちゃを全部緑のケースにしまいなさい!
  「毎回毎回同じことばかり言わせて!いつまでテレビみているの!」
  →テレビを消して食卓につきなさい!

ポイント「名詞+動詞」で伝えること!子どもは抽象的な表現が苦手です。具体的に言わないと動けません。「今」のことだけに的を絞るだけで、ママ自身の心の波風を立てなくて済むようになるので、イライラが起こりにくくなります。

②叱るときは話を広げない!叱るときに「○○な子」とは言わない!

叱るときは、内容を一つに集中させましょう。

例:「いいかげんにして」
  「何回言ったらわかるの」
  「いつもいつも」
  「何もできない子ね」
  「あなたは○○な子ね」

これらの言葉は、子どもの個性や性格を否定してしまう発言です。「どうなってほしいか」だけを絞り伝えましょう。後でママが「また言いすぎちゃった…」と自己嫌悪に陥るのを防ぎます。

③叱り終わったらすぐ気持ちを切り替える!自分が悪かったときは素直に謝る!

しっかりと集中して叱って、そのあとすぐ仲直りすることが大事です。子供の学習効果を高め、叱った効果も最大になります。

◆気持ちの切り替え方
・「もう叱るのは終わりだよ」と言葉で伝える
・「一緒にクッキーたべようっか」と誘ってみる
・「な・か・な・お・り」とギューと抱きしめてスキンシップをする

仲直りできたら「ちゃんと謝れてえらかったね」「ちゃんとお片付けできてママうれしいな」と ママの気持ちを伝えるのもGOOD。

また、ママがついつい言いすぎてしまったときは素直に謝ることも大事です。「言い過ぎてごめんね」と素直に謝りましょう。謝るということは「責任感」と「勇気」があるからこそできる行動です。

自分の格を下げたり、弱さをみせたりするどころか、それと真逆のメッセージを相手に伝えることができます。

④本当に危ないことだけしっかり教える

注意しなければならないのは、子供の行動範囲が広がったことで「ダメ」を増やしてしまうことです。子供のあらゆる行動になんでもかんでも「ダメ」としてしまうと、子供自身のフラストレーションがたまり、逆に余栄に興味をもたせてしまう(カリギュラ効果)ことがあります。

しつけのバランスが大事。しつけの優先順位を考えます。

【A】危険を伴う行動の禁止
【B】友達のものを取ったり、叩いたり、押したりして危険な目に合わせること
【C】基本的な生活習慣
(あいさつ/食事マナー/片づけ/ゲームやテレビ/宿題など)

【A】危険を伴う行動の禁止の例
強:大きな事故につながる可能性がある
・ハサミ、ナイフ、包丁などの刃物類
・車、自転車などの乗り物類
・熱湯、料理中の鍋類、ガスコンロなど
・お風呂やプールなど深さのある水
・タバコ、ガラスなど食べてはいけないものを口に入れること
・マンションのベランダなど高いところ など

弱:失敗したところで大きなことにはならない
・水たまりに入る(洋服を濡らす)
・ドロドロの地面を歩く
・ソファーからジャンプする(尻もちをつく)
・部屋を走り回る(つまずいて転ぶ)
・狭いところに入り込む など

ダメと言えばもっとやりたがるのが子供です。本当に危ないことはしっかり教え込み、それ以外は冒険を混ぜ込み経験で学ばせてみましょう。

➄兄弟喧嘩はあくまでも仲裁!

兄弟げんかはその子を伸ばす社会勉強のチャンス!ママは司会進行役に徹しましょう。

・ケンカを上手に進める
(ママがところどころ首を突っ込んで誘導してあげる)
・問題の解決法を考えること
(こんな風に順番をきめることもできるよ!あんな風に貸し借りしてもいいよね!など方法を教えてあげる)

「さっきはどうすればよかったのかな?」はNGワードです。あくまでも未来形で進行してくださいね!

➄体罰について

体罰やお仕置きは、残念ながら即効性はありますがエスカレートしやすいです。

◆罰則やお仕置き
強く叱る。外へ出す、おやつを取り上げるなどは効果はほとんどありません!なぜなら目の前の行動をやめさせることはできても子供によい行動を教えることはできないからです。むしろ泣き叫ぶようになったり、殻にこもってしまったり攻撃的な態度をとったりと副作用がでることがあります。

◆許容できる罰則の範囲
・子供をその場から離す、いわゆるタイムアウト。タイムアウトは一回1~3分。一日に1~2回を限度で行う。
・取り上げるタイプの罰則は何をしたら取り上げるかあらかじめ具体的に決めておき、取り上げる時間は短くする。
・その場のおもいつきではなく罰則を与えるまでのプロセスを決めておく。 「今○○すれば、ほめられる」→「○○しないとタイムアウト」→「それでも抵抗する場合は、テレビのスイッチをママが3分切る」のようなプロセスを決めておく。

◆罰則を与えるときのルール
・子供に好きになってほしい物事を罰則として用いない。
・問題行動のすぐに行う
・同じ行動に対し同じ対処をする
・いきなり罰則を与えるのではなく子供に選択の余地を与える
・褒め回数よろ罰則の回数がおおくならないようにする
・ママが感情的になっているときは罰則が強くなりやすいので気を付ける

罰則はあくまでも「ほめ育て」の補助的な行為です。罰則が効果を発揮するかどうかは、日頃いかに「ほめ」で正の強化をたくさんしているか次第です。

子供が他の子を叩いたり、他の子をのけ者にしたり、他の子のものを取り上げたりしたとします。それに対してママは「他の子を叩かないの、仲間外れやめなさい、他の子のものをとらないの」と怒りますが、子供はママのやり方をよく見ています。

叩く、のけ者にする、取り上げる、をママ自らが子供に課してしまっていることがよくあります。これでは、子どもが反省するはずありません。それどころかママから「叩く、のけ者にする、取り上げる」ことを伝えられているのでその子は、自分が困ったときも抵抗感なく用いるようになってしまいます。

昔は体罰や罰則を与えていうことを聞かせるなどのしつけが当たり前とされていましたが、現代の心理学では正の強化※(いいことをしてほめてもらいまたその行動が増えること)が主流です。

※正の強化例:ごはんを残さず食べた→ママがほめてくれた→次もまた残さず食べてくれる 子供の過程や努力をほめてあげて制の強化を強めればよい行動を増やすだけでなく、問題行動を少しずつ変化させ理想の形へと導くことも可能となります。
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この記事のライター

Cocorohanasakuママ Cocorohanasakuママ

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