2020年9月20日 更新

何気ない行動が大変なことに…!知っておきたい「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」とは

あやしてたつもりが、取り返しのつかないことに…。発症の原因や症状を正しく知っているママが少ない「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」について解説します。

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「赤ちゃんを抱っこして揺らしたらダメ?」
「『たかいたかい』は本当は危険って本当?」

近年「乳幼児揺さぶられ症候群」に関する様々な事件や裁判について、テレビや新聞、ネットニュースなどでも報道されているのを目にした方も多いのではないでしょうか?

不安を感じているママは多いものの、発症の原因や症状を正しく知っているママは少ないようです。赤ちゃんとの生活を楽しむためにも、きちんと知っておきましょう。

「乳幼児揺さぶられ症候群」ってどんな病気?

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「乳幼児揺さぶられ症候群」は、赤ちゃんをたて抱きの状態で前後に激しく、首がしなるほど強い力で揺さぶることで起きてしまう脳の損傷です。

赤ちゃんは激しく揺さぶられると、首の筋肉が未発達なために脳が衝撃を受けやすく、脳の損傷による重大な障害(言語障害、学習障害、歩行困難、失明など)を負うことや、場合によっては命を落とすことがあります。

ママが普段赤ちゃんをあやすためにゆらゆら揺らしたり、遊んでいるときの揺れや動きの程度では、この症状は起こらないので安心してください。

欧米では「虐待による頭部外傷」と名称が見直されています

・赤ちゃんが泣き止まない時にイライラして起こることが多い

「乳幼児揺さぶられ症候群」は、赤ちゃんを泣き止ませようとして前後に激しく揺さぶり、泣き止ませようとして前後に激しく揺さぶり、発症するケースがほとんど。この事実により、欧米では「乳幼児揺さぶられ症候群」から「虐待による頭部外傷」と名称が見直されています。
・首すわり前の赤ちゃんはとくに重症化しやすく注意が必要

6ヵ月頃まではグズグズ泣きの時間が長く、発症=虐待を受ける可能性が高い時期。その上、首すわり前は大きく揺さぶられた時の振動が特に大きくなります。

揺さぶりによって赤ちゃんにはこんな症状が現れます

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☑元気がない
☑機嫌が悪い
☑眠り続ける
☑吐く、おっぱいやミルクの飲みが悪い
☑けいれんを起こす
☑名前を呼んでも反応がない
☑呼吸ができない
☑強く刺激しても起きない
☑体がぐにゃぐにゃになる
☑体が異常に固くなる
☑大泉門がふくらむ
☑視線が合わない
☑左右の瞳孔の大きさに差が出る
脳の表面の血管が切れると低酸素状態になり、脳の細胞が破壊されてしまいます。上のような症状が見られたら、至急受診が必要です。激しく揺さぶった心あたりがあれば、医師にすべて伝えてください。

早めの処置をしなかった場合…

早めの処置をしなかった場合、死亡はもちろん、成長に深刻な影響も…。赤ちゃんに上記のような症状があらわれても早めの処置がなかった場合、死亡することはもちろん、その後の成長に深刻な影響を与える後遺症が残ることもあります。


<後遺症の一例>
□ 失明、視力障害
□ 言葉の遅れ、学習障害
□ てんかん
□ 四肢のまひ(運動障害)
□ 重度心身障害児(者)

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