2020年4月30日 更新

「自粛太り」を脱却したい人必見!肥満の“5つのリスク因子“とは?お料理好きドクターが教える心と体、脳のトータルな健康管理

お家時間がふえて運動不足&ストレスで食べ過ぎて体重増加...!初夏に向けて「自粛太り」を脱却!トータルヘルスプロモーションで健康な心と体を造り、維持・増進しよう!

おうち時間がふえた今、SNS上では「体重が増えた」「太った」という投稿がよくみられるようになりました。Twitterで「コロナ太り」に関するつぶやき数が、Yahoo!リアルタイム検索でみると3月後半から増加、一日約1000件ほどの数がつぶやかれており、その関心が高いことがわかります。
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また、株式会社リンクアンドコミュニケーションが行った調査では、自粛期間中、1日の歩数が約1,000歩ダウンしているというデータがあり、運動量が減ってしまっていることが分かります。お家で筋トレやストレッチをしているものの、自粛のストレスでつい食べる量が増えて摂取カロリーがアップ、体重が増えてしまったという方も多いのかもしれません。
㈱リンクアンドコミュニケーション 2月1週目からの歩数の変化率 (223921)

via ㈱リンクアンドコミュニケーション 2月1週目からの歩数の変化率

初夏に向けて「自粛太り」を脱却!トータルヘルスプロモーションで健康な心と体を造り、維持・増進しよう!

<監修>赤坂ファミリークリニック院長
小児科医、公衆衛生専門医 伊藤 明子(いとうみつこ)先生
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赤坂ファミリークリニックにて、一般診療に加え、栄養・食事療法、ストレス管理(バイオフィードバック・ニューロフィードバック)での診療、障害のあるお子さんの診療、支援。東京大学医学部附属病院小児科医師、東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。著書に「小児科医がすすめる最高の子育て食」「医師がすすめる抗酸化ごま生活」など。
コロナ自粛の今、ついついお菓子に手がのびて食べてしまったり、ゴロゴロしてしまったり、夜更かしや遅起きで不規則な生活になってしまいがちな方、あるいは、職種によってはほぼ毎日出勤せざるをえず、感染の不安を抱えながらストレスがたまっている方などがいらっしゃるかと思います。

いずれにしても、ストレス太りから脱却して健康な体、心、脳を造り、維持、増進するには、たとえば、食べ方の工夫だけでは実現できません。食と栄養、運動、睡眠、嗜好(お酒、たばこ等)、ストレス管理、人間関係、環境管理、と、トータルに心と体、脳の健康を造り、維持し増進させていくことが大切です。

肥満の原因は… 摂取カロリー>消費カロリー

肥満は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで起こります。摂取カロリーが上回る原因として、大きく5つのリスク因子があります。

1.不健康な食生活(飲み物含む)
2.運動不足
3.睡眠不足
4.ストレス(ストレスへの打たれ強さ、弱さ)
5.遺伝的素因



肥満の遺伝の影響は、実は1/3程度!ぽっちゃり家系でも諦めないで!

両親から受け継いでいる遺伝子レベルでの「太りやすさ」ですが、そのような太りやすさを引き継いでいたとしても、その影響は1/3程度といわれています。

つまり、自分が太りやすい遺伝子を持っていたとしても、その結果である自分の体型体重の2/3の責任は自分の生活スタイル(食、運動、睡眠、ほか)によるのです。『親譲りのぽっちゃりだから諦めるしかない』ということはないのです!

遺伝以外の4つの因子に気を付けて、自粛太りスパイラルを脱却しましょう!

1.不健康な食生活(飲み物含む):あなたは当てはまる?5つの見直しポイントをチェック!

☑白いご飯、白いパン、麺類を食べ過ぎていないか。
⇒白いご飯を雑穀ご飯に置き換え、一食あたり軽く1杯程度にしましょう。

☑食事を抜いていないか。
⇒食事を抜くと、かえって太りやすいです。特に朝食では、たんぱく質(卵、魚、肉、大豆食品のうち、2種類以上を組み合わせて)をてのひら一杯分程度(重さにして約100g)摂るように。しっかりたんぱくが摂れると、一日にわたって空腹ホルモンの分泌が減り、満腹ホルモンの分泌が増えます。結果的に間食も少なくて済みます。

☑食後の甘いデザート習慣はある?
⇒特に夕食後のデザートは夜間に脂肪をため込むもとになります。なるべく控えるようにしましょう。

☑規則正しい時間に食べているか。
⇒食事の時間がずれたり狂ったりするだけで、腸内細菌のバランスが崩れます。その結果、皮膚の健康にも影響がでます。体は寝ている間、同化モードというためこみモードになってしまうため、遅くとも20時までには食事を済ませましょう。

☑食物繊維をしっかり取れているか。
⇒1日18gの摂取が推奨されている食物繊維は、腸をお掃除するような機能だけではなく、免疫を担う仕事もしています。例えば全粒雑穀(もち麦、小麦の外皮など含めた雑穀)、海藻、きのこ、野菜などを毎食食べることで抵抗力が上がり、肥満防止にもなります。
【食・栄養面での注目食材】

鮭・サーモン(塩分処理されていないもの)
良質なたんぱく質であり、ビタミンD3が豊富。毎日でも摂りたい食材。含有たんぱく質量は100gあたり約25g。脳の神経保護作用や皮膚の潤い作用、動脈硬化予防作用をもつEPA、DHAも含まれます。あのオレンジ色は抗酸化物質であるアスタキサンチンの色でもあります。

雑穀
たくさんの種類の全粒雑穀がお勧めです。白米に比べて糖質は低く、ビタミン、ミネラル、食物繊維が摂れるため、白米は雑穀に置き換え、できれば、雑穀の比率を上げて(白米2合に対して、雑穀2包~3包)炊くと良いでしょう。

ブロッコリースプラウト
抗酸化力(炎症をおさえる力)を高める働きを持つスルフォラファンが含まれています。食物繊維としても微量ミネラル源としても優れた作用をもっており、肝保護作用、抗がん作用、脳機能への作用も研究で報告されています。スルフォラファンは揮発性のため、生のまま、よく噛んで食べるのがポイントです。
ごぼう
ごぼうは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。食物繊維として優秀であるだけでなく、抗酸化作用、抗がん作用など複数の作用があります。ごぼうは夕飯に摂取することで、より腸内細菌の組成(善玉菌、悪玉菌、日和見菌の構成、割合)が改善されて善玉菌が増えたという研究もあります。
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