あなたの隣のアスペさん～自閉症スペクトラムとは何か～

こんにちは。タイ在住のASD(アスペルガー症候群)に悩む女性専門カウンセラー兼料理研究家の室橋歩美です。今回は中々理解する事が難しい「自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)」について、素人の方にもわかりやすく簡単にまとめてみました。

自閉症スペクトラムとは…

自閉症スペクトラムは先天性と、後天性がある知的障害のない発達障害です。

見た目で判る事は100％なく『より深く関わった人間』しか気付かない事が多いです。ここ10数年で認知されてきた発達障害なので知っている人も少なく、精神科医でさえ高度な技術と診断力を持つ者にしか判断が出来ません。

自閉症スペクトラムは

・アスペルガー症候群
・ＡＤＨＤ(衝動性多動性)
・ＬＤ(学習障害)

の3種類にわかれますが、多くの方が2つ以上併合してる場合が多いです。

例えば、主な診断結果がアスペルガー症候群だとしてもＬＤの症状があったり。そこに生まれ持った性格が加わりますので症状に個人差が大きく、一様に『こういう症状があるから自閉症スペクトラム』
『こういう症状がないから自閉症スペクトラムではない』と言い難いです。

症状が多様な為、2015年からアスペルガー症候群、ＬＤ、ＡＤＨＤとわけた考え方よりも、全てまとめた『自閉症スペクトラム』という診断名で統一されました。

3大特性

多様な症状ということで、じゃあ何が診断基準なんだ？何で判断ができるんだ？と疑問を持つかもしれませんが、自閉症スペクトラムには決定的な3大特性があります。

それが

・想像力の特性
・社会性の特性
・コミュニケーションの特性

が必ず症状としてある事です。

と言っても、一人一人性格が違えば育った環境も違うので世の中に数多く挙げられる「例え」に当てはまる人もいれば当てはまらない人もいます。

では、わかりやすく3大特性を説明します。

＜想像力の特性＞

想像力が弱く考えや発想の転換が苦手。な特性を意味します。「想像力」と言われてもパッとイメージしにくいですが…自分の中に一定の秩序があり、例外を想像し許容する力が弱いという意味です。

周りから見ると、頑固で融通がきかない！と見られがちです。私の経験上で多いのは

・予定を変更すると怒る
・こういう考えもあるよと促しても聞く耳を持たない
人が多いです。

＜コミュニケーションの特性＞

会話をしていても話のねらいやテーマを理解していない､理解力の乏しさを意味します。
これも私の経験上ですが
･話の流れや、文脈が理解できない。
･一方的に話続ける。
･型通りの台詞で返答する。
・質問に対しての返答に相応しくない返答をする。(会話が噛み合わない)ことが多く見られます。

しかし一人一人性格が違うので、話し方や話す量には違いがあるのですが上記は割りと共通して見られる特性かなと思ってます。

文脈理解については、直接会話すると理解する人か文章で会話すると理解する人のどちらかに分かれます。周りから見ると、会話が出来ない人、人を傷つけることを言う人に見られがちです。

＜社会性の特性＞

社会意識の低さがあり、集団行動が苦手で人の気持ちに配慮することに意識が向かないことを意味します｡簡単にいうと、社会常識やマナーが身に付いていないイメージです。またしても私の経験上ですが

･他人に共感しない
･感情表現が下手
･場にそぐわない行動や態度をする
･年齢不相応なふるまい(子供っぽい)を多く見かけます。

この3大特性が自閉症スペクトラムといわれるもので、本人は気付いてもいなければ悪気もありません。

過去に重要な手がかりがある

自閉症スペクトラムの方は、独特な過去を持っていることが多いです。

学童期では
・いじめ
・非行、犯罪
・中退
・何かに没頭している

社会人では
・自立していない
・転職が多い
・何かに没頭している
・年齢不相応な夢をおっている

など、です。
人に言えない過去をお持ちの方や、過去を語りたくない方が多く見られます。