ほうじ茶の季節“秋”が来た!各社新商品も続々
記録的な猛暑を記録した夏も終わり、過ごしやすい秋がやってきました。“食欲の秋”と言われるほど、秋はおいしい物を食べたり飲んだりしたくなる季節ですが、中でも「ほうじ茶」は秋のイメージが非常に強い飲み物です。近年のほうじ茶スイーツの高まりもあってか、今年も各社秋の新商品としてほうじ茶の商品を出しており、もはやほうじ茶は秋を象徴する飲み物となっています。
実は、ほうじ茶は緑茶の一種であり、茶葉を更に焙煎して出来あがります。中でも一年で最初に摘み採る新芽のお茶である一番茶を使ったほうじ茶は、旨み成分であるアミノ酸が多く含まれ、熱が加わると心地よく、甘く香ばしい香りが生まれます。
実は、ほうじ茶は緑茶の一種であり、茶葉を更に焙煎して出来あがります。中でも一年で最初に摘み採る新芽のお茶である一番茶を使ったほうじ茶は、旨み成分であるアミノ酸が多く含まれ、熱が加わると心地よく、甘く香ばしい香りが生まれます。
人気の一番茶ほうじ茶のおいしさのヒミツは「メイラード反応」
メイラード反応とは?
メイラード反応とは、アミノ化合物と還元糖の反応を指します。難しく聞こえてしまいますが、アミノ化合物はたんぱく質、還元糖は炭水化物のことで、この二つの物質に熱が加わることで結びつき、起こる反応がメイラード反応であるため、三大栄養素のうちの二つで起こる、我々の食にとって身近な化学反応になります。ほうじ茶も、この反応が起きているのです。
メイラード反応は、味覚・嗅覚に影響する
《味覚》
おいしさをつくる様々な化学反応の中でも代表的な一つが、「メイラード反応」だと言われています。メイラード反応が起こると、無数の種類のメイラード反応生成物と呼ばれる物質が発生します。その物質自体は味がしませんが、「コクをふやす」など、味わいに影響を与えるものがあることがわかっています。
《嗅覚》
メイラード反応によってアミノ酸が多くの香気成分を生成します。その香気成分の代表が「ピラジン類」という成分で、人間にとって非常に心地よい甘香ばしい香りとして嗅覚を刺激します。アミノ酸の種類や量が多い食品がメイラード反応を起こすとさらにその効果は増幅されます。
⇒ 一番茶ほうじ茶の元になる一番茶はアミノ酸が二番茶の2~8倍でメイラード反応が盛んに起こるため、味も香りもより豊かに!
ほうじ茶に多く含まれる!メイラード反応によって生成される成分には様々な効果が期待される
✓交感神経を抑え、副交感神経を活発にさせる、リラックスの効果
✓脳の血流がアップし、大脳を沈静化させ、不安感の軽減・疲労感の改善の効果
✓血管を弛緩させ血流向上させることにより、末梢体温が向上する効果
✓高血圧抑制作用(マウスでの実験)
✓胃の迷走神経活動促進による蠕動運動促進、消化吸収能力向上効果(マウスでの実験)
味覚のプロ・田崎真也氏が語る!ほうじ茶のマリアージュのススメ
ワインとほうじ茶の共通点は“味を引き立たせる”点
ワインは、赤ワインと肉を組み合わせると肉が美味しくなるように、料理の味をより美味しくする効果があります。同じく、ほうじ茶は自然と味を引きたてる効果があり、そこがワインとの共通点です。味をリセットするのではなく、個性をいかすペアリングをできる点が魅力です。
烏龍茶よりもほうじ茶は食事との相性がよく、食中茶として最適!
飲料各社がほうじ茶を発売し、多くの方が日常的に手に取るようになったほうじ茶ですが、田崎氏によると、ほうじ茶は“食中茶”として最適な飲料だといいます。食事と合わせるイメージが強いのは烏龍茶ですが、烏龍茶は油脂を流す効果があるため、油の多い中華料理を流す、という点を持って食中に飲まれていますが、フレーバーを引き立てるという点で言うと、ほうじ茶の方が食中に飲む飲み物としては適しています。
中国料理でよく使われる甜麺醤などの風味の強い調味料だとほうじ茶は負けてしまいますが、日本ならではの京懐石などの料理とは、繊細な味を殺さないため、ほうじ茶が非常に相性がいいです。基本的に、ほうじ茶は日本伝統の調味料を使用した料理に非常に合います。
《ほうじ茶》
・日本料理に合う
・薄口醤油を使う食べ物との相性抜群
・上品な味のものを引き立てる(京懐石など)
《烏龍茶》
・油脂を流す効果がある
・油の多い中華料理には油を洗い流すという点では合う
田崎氏推奨!一番茶ほうじ茶と相性抜群な料理
ほうじ茶は食中茶としておすすめですが、その中でも特に相性がいい料理をご紹介します。
◎スモークサーモン
◎スモークチーズ
◎炭火焼鳥
◎お寿司
◎醤油の卵かけご飯
◎トースト
飲み物次第で、食事は更に美味しく、楽しくなる
寿司屋で緑茶が出ますが、あれはマスキング効果で、臭みを消し去って洗い流しているだけなので、相性は全く考えられていません。このように、日本は、だいたい飲み物を洗い流すものとして取り込んできています。
より料理の味が美味しくなるというのがペアリングなのですが、食べ物で完結しているという考え方なので、選択する飲み物で更に料理を美味しくするという考え方は日本の文化にはありません。飲み物次第で食事はさらに楽しくなるため、飲み物とのペアリングを楽しむことがおすすめです。
おうちでできる!一番茶ほうじ茶を使った秋レシピ
ほうじ茶は食事と一緒に飲むこともおススメですが、レシピとしての活用も非常におすすめです。今回は、伊藤園「お~いお茶 ほうじ茶」を使った、秋に食べたい全国のご当地レシピをご紹介します!