2020年9月27日 更新

他人事ではない子供のいじめ…その実態と親としてできるいじめの対応とは

今も昔もなくならない『いじめ』。子供がいじめの被害を受ける、逆にいじめる側になってしまう…など、どちらの場合でも、自分の子供がいじめに関係していることは親としてショックなことですよね。今回、いじめの実態と共に、親としてできるいじめの対応についてご紹介します。

いじめの実態

【いじめの定義】

一昔前までは、『学校がいじめの事実を確認しているもの』がいじめとされていましたが、時代の流れと共に、いじめを受けている児童を主体とした定義に変わってきました。

文部科学省による、現在のいじめの定義は以下の通りになっています。
児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの。」とする。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。

【いじめの件数】

文部科学省によって行われた、平成30年度「児童生徒の問題行動・不登校等生活指導上の諸課題に関する調査結果の概要*」によると、小中高校・特別支援学校におけるいじめの認知件数が、過去最多の54万3,933件になり、前年度より12万9,555件増加したことが分かりました。

学校別の認知件数は、小学校42万5,844件(前年度31万7,121件)、中学校9万7,704件(前年度8万424件)、高校1万7,709件(前年度1万4,789件)、特別支援学校2,676件(前年度2,044件)。

特に、小学校でのいじめの件数は大幅に増加しており、児童生徒1,000人当たりの認知件数は66件(前年度49件)。学年別では、低学年(1・2年生)~中学年(3・4年生)のいじめの多さが顕著に見られます。

*参照:https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000021332.pdf

【いじめの種類】

小中・特別支援学校で最も多いいじめの内容は、『冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる』、2番目が『軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする』、そして3番目が『仲間はずれ、集団により無視される』でした。

高校でも、同じく『冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる』が最も多く、2番目は『パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる』で、その件数は全体で1万6,344件(4年前の件数と比較すると倍以上)に上り、増加傾向にあります。そして3番目は『仲間はずれ、集団により無視される』でした。

この他、以下の様ないじめが発生しています。
・ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする
・嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする
・金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする
・金品をたかられる

【いじめによる不登校・自殺】

小中学校における不登校児童生徒は、16万4,528人(前年度14万4,031人)に及び、1,000人当たりの不登校児童生徒数は16.9人(前年度14.7人)で、この数は平成10年以降で最多となっています。この内、いじめを理由に不登校になった生徒数は、小学校で359人、中学校で678人でした。

また、小中高校から報告のあった自殺した児童生徒数は332人(前年度250人)。この内、いじめの問題を理由に自殺した生徒数は9人(中学校3人・高校6人)でした。

いじめの対象

いじめの対象となる子には、何かしらの特徴があるのでしょうか?

一昔前は、勉強や運動が苦手・内向的な性格・周りと比べて背が小さい…など、いわゆる『弱い者いじめ』の傾向がありましたが、近年のいじめでは、秀でた能力を持つ子や、活発な子もいじめの対象となっています。

この他、気に障ることを言った(した)など、ほんの些細なことをきっかけに、いじめに発展するケースもあり、いつ誰がいじめのターゲットになってもおかしくないのが、現代のいじめの傾向と言えるでしょう。
※特徴はあくまで目安であり、当てはまるから、必ずしもいじめの対象になるという訳ではありません。
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