2021年1月18日 更新

気持ちの切り替えやモチベーションアップに。さくっと使えるおもしろ心理学

「もう一歩頑張りたい」「考え方や視点を変えたい」、普段ふとそう感じることはありませんか?仕事・趣味・家事・育児など、あらゆるシーンでちょっぴり役立つ心理学をご紹介します。

【「たまにごほうび」で行動を継続】部分強化

部分強化とは?

12星座占いの「今日の運勢」を、毎日欠かさずチェックしている方もいるのではないでしょうか。「〇〇座のあなたは今日ラッキーです!」と自分の星座が選ばれると、ちょっとした高揚感を得られますよね。

通常、自分の星座の運勢が毎日ラッキーとは限らないもの。ところが、高揚を感じることで「明日はどうだろう」と期待が生まれ、翌日もなんとなくチェックする、次第に毎日チェックする.......ということが起きがちになります。

「部分強化」とはまさにそのことで、「ある行動に対してたまによい結果(報酬)があると、その行動を継続するようになる」という心理現象。常にうまくいくことよりも、たまに成功することのほうが熱中しやすいという仕組みです。

「ゲーミフィケーション」を取り入れてモチベーションアップ

「毎回同じ結果とは限らない、だからこそ期待してその行動を継続する」の原理は、ゲーム性を日常に取り入れることで、モチベーションアップに繋げられます。

たとえば、つい夢中になってしまうゲームやアプリには、さまざまな仕掛けがたっぷり。「級や段、ステージなどのレベル設定」で向上心を刺激されたり、「アイテムのコレクション効果」で途中でやめにくくなったり、「課題、ミッションなどのクエストへの取り組み」で自然に習慣化したりなどなど…...。

これらは「ゲーミフィケーション」と呼ばれており、モチベーションや継続意欲をアップさせるために、ビジネスシーンなどでもよく取り上げられている仕組みです。
▼ やる気の必要なタスクを継続したい
「ちょっぴりリッチなおやつとコーヒーを買う」など、好みのごほうびを混ぜたくじを作っておき、仕事や家事などがひと区切りした段階で引く。

▼ 子どもの苦手なことを継続させたい
おもちゃのお片付けや時間のルールなど、お子さんが苦手な取り組みを達成するごとにシールを1枚あげ、10枚溜まったらごほうびを用意する。

▼ 資格の勉強などで達成感を得たい
問題を書いた紙を目につく場所に貼り、答えが身に付いたらポイントを加算。難易度によって紙の色やポイント数を変えると、向上心の刺激に◎

【笑うから楽しくなる】ジェームズランゲ説

ジェームズランゲ説とは?

「ジェームズランゲ説」とは、「何らかの刺激に対して、生理的反応が最初に起きてから感情が生まれていく」という理論です。心理学者のウィリアム・ジェームズ氏とカール・ランゲ氏によって提唱され、2人の名前から名付けられました。
テレビや映画を観ているときにいつのまにか涙が流れており、「今泣いているんだ」と自覚することでさらに感情が高ぶってきた……そんな経験はありませんか?ほかにも、手汗が出ているのを自覚してよけいに緊張するなど、身近な体験からもジェームズランゲ説を実感できます。

形から入って感情をコントロール

たとえば、「笑う」という生理的反応は、「楽しい」という感情を感じてから起こるように思いやすいもの。ところが、ジェームズランゲ説では「笑うから楽しい」という原理です。これを活用して意図的に表情や体を動かすことで、感情のコントロールに繋げられます。

「楽しくなりたい」「リラックスしたい」などの気持ちになったつもりで表情筋や体を動かすうちに、しだいに引き起こしたい感情に近づきやすくなりますよ。
▼ イライラを和らげたい
「あ・い・う・え・お」と声を出しながら表情筋をよく動かし、「い」のときに笑顔を作る。

▼ リラックスした気持ちになりたい
笑っているつもりで肩を揺らしながら、ぐぐっと伸びをして力を抜く。

▼ 気持ちを上向きにしたい
あえてうつむかずに、空や木を眺めながらのんびり散歩をする。  
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この記事のライター

梅田ミズキ 梅田ミズキ

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