森永乳業が、20~69歳の全国男女を対象とした「栄養成分や食生活に関するアンケート」を行いました。気になるアンケート結果をご紹介します。
調査対象者全体の約6割はカルシウム不足を自覚!
『1日に必要なカルシウムの量を毎日摂れていると思いますか?』という質問をしたところ、全体の約6割が「摂れていない」「あまり摂れていない」と回答しました。
一方で、『毎日の生活で必要なカルシウムを摂れるように対策をしていますか?』という質問に対しては、「しっかり対策している」「ある程度対策をしている」と回答したのは約3割にとどまり、「全く対策をしていない」「あまり対策としていない」という回答が7割にものぼる、という結果になりました。
1日のカルシウム必要摂取量について約9割が知らない
『成人が1日あたり摂取する必要があるカルシウムの量』について質問したところ、調査対象者全体のわずか11%※1しか正解せず、摂取量の認知が低いことが明らかになりました。
また前問で『毎日の生活で必要なカルシウムを摂れるように対策をしていますか?』という質問に「しっかり対策している」「ある程度対策をしている」と回答した人に対して、同じ質問をしたところ、正解率はほぼ変わらず13%※1となりました。対策をしているものの、摂取量について理解していないことが分かりました。
実際に、1日のカルシウム摂取量と実際の摂取量に関する調査によると、日本人は1日あたり約150mgのカルシウムが不足※2しているという結果がでています。
※1「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書 カルシウムの食事摂取基準の推奨量(mg/日)の平均から、必要量を700mgとして計算
※2「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書の数値から算出
カルシウム摂取は“手軽さ”が鍵!?約9割の人がカルシウム摂取は大変と回答
『1日に必要なカルシウムを毎日継続して摂取するのは大変だと思いますか?』という質問をたところ、約9割が「とても大変だと思う」「まあまあ大変だと思う」と回答しました。
「大変だと思う」と回答した理由として「いちいち意識していられないので」「カルシウムだけで献立を決めている訳でもなく、自宅にある食材も限られているから」といったような意見がありました。
また『毎日の食事で、手軽にカルシウムを摂取したいと思いますか?』という質問に関しては、約9割が「とてもそう思う」「まあまあそう思う」と回答する結果になりました。ほとんどの人が毎日のカルシウムを継続して摂取するのは大変と感じ、手軽に摂取したいと思っていることが分かりました。
カルシウム摂取のために食べている食品は「牛乳」「ヨーグルト」と約6割が回答
『日ごろカルシウム摂取を意識して食べている食品はありますか?』という質問をしたところ、約6割が「牛乳」「ヨーグルト」と回答しました。
カルシウムといえば牛乳やヨーグルトといった乳製品から摂取するイメージが強く、調理をせずに手軽に摂取が出来るものが意識して食べてられていることが分かりました。
一方で同じ乳製品である「粉チーズ」と回答したのはわずか1割程度と、他の食材を下回る結果になりました。また粉チーズに関して『粉チーズがカルシウム豊富であること知っていますか?』という質問をしたところ、6割以上が「全く知らなかった」と回答しました。
東北大学農学部教授・斎藤先生に聞いた!実は身近に救世主!?手軽に効率よくカルシウムを摂取できるのは〇〇!
カルシウムをあまり含まない軟水の国であることも影響し、日本人は飲料水や農作物からのカルシウム摂取が日頃から不足しています。
牛乳やにぼしなど身近なものでカルシウムが含まれる食品は様々ありますが、忙しい現代人に向け、“手軽に効率よく”カルシウムが摂取できる食品としておすすめしたいのは乳製品、特にチーズの中でもグラムあたりのカルシウム含有量が多い【粉チーズ】です。
自身の一日の摂取量や推奨される摂取量を知っておく必要はありますが、量だけでなく、吸収率などの質を意識することも重要です。
例えば、食品ごとのカルシウム吸収率をみてみると、魚は約33%、野菜類が約14%であるのに比べ、乳製品は約40%です。特に、粉チーズのカルシウム含有量は牛乳の10倍以上で、乳製品の中でもさらに効率よくカルシウムを摂取することのできる食材と言えます。
カルシウムというと牛乳やヨーグルトをイメージされる方が多いですが、粉チーズには想像以上に豊富なカルシウムが吸収されやすい形(リン酸カルシウム)で含まれています。
また、粉チーズは調理する手間も全く必要とせず、普段の食事に振りかけるだけです。さらに洋食だけでなく味噌汁などの和食とも相性が良いため、手軽に効率良く不足しがちなカルシウムを日々取り入れることができる日本人にとって最適の食品と考えられます。
牛乳やにぼしなど身近なものでカルシウムが含まれる食品は様々ありますが、忙しい現代人に向け、“手軽に効率よく”カルシウムが摂取できる食品としておすすめしたいのは乳製品、特にチーズの中でもグラムあたりのカルシウム含有量が多い【粉チーズ】です。
自身の一日の摂取量や推奨される摂取量を知っておく必要はありますが、量だけでなく、吸収率などの質を意識することも重要です。
例えば、食品ごとのカルシウム吸収率をみてみると、魚は約33%、野菜類が約14%であるのに比べ、乳製品は約40%です。特に、粉チーズのカルシウム含有量は牛乳の10倍以上で、乳製品の中でもさらに効率よくカルシウムを摂取することのできる食材と言えます。
カルシウムというと牛乳やヨーグルトをイメージされる方が多いですが、粉チーズには想像以上に豊富なカルシウムが吸収されやすい形(リン酸カルシウム)で含まれています。
また、粉チーズは調理する手間も全く必要とせず、普段の食事に振りかけるだけです。さらに洋食だけでなく味噌汁などの和食とも相性が良いため、手軽に効率良く不足しがちなカルシウムを日々取り入れることができる日本人にとって最適の食品と考えられます。
・齋藤 忠夫(さいとう・ただお)先生プロフィール
東北大学大学院農学研究科教授、農学博士。 専門は畜産食品科学・応用微生物学。とくに機能性乳酸菌とチーズやヨーグルトに造詣が深い。
〈主な受賞〉
・日本酪農科学会・学会賞
・日本畜産学会・学会賞
・日本学術振興会(JSPS)第1回科学研究費優秀審査委員賞
・国際酪農連盟(IDF)kann日本国内委員会第3回光岡賞など
〈職位〉
・アジア乳酸菌学会連合(AFSLAB)会長(2014-2017)
・日本酪農科学会(JDSA) 会長(2015-)
・日本農芸化学会フェロー(2016-)
〈主な著書〉
・『チーズの科学』(講談社ブルーバックス)
・『現在チーズ学』(食品資材研究会)
・『ミルクの事典』『ヨーグルトの事典』(朝倉書店)
・『医科プロバイオティクス学』(シナジー)ほか多数
東北大学大学院農学研究科教授、農学博士。 専門は畜産食品科学・応用微生物学。とくに機能性乳酸菌とチーズやヨーグルトに造詣が深い。
〈主な受賞〉
・日本酪農科学会・学会賞
・日本畜産学会・学会賞
・日本学術振興会(JSPS)第1回科学研究費優秀審査委員賞
・国際酪農連盟(IDF)kann日本国内委員会第3回光岡賞など
〈職位〉
・アジア乳酸菌学会連合(AFSLAB)会長(2014-2017)
・日本酪農科学会(JDSA) 会長(2015-)
・日本農芸化学会フェロー(2016-)
〈主な著書〉
・『チーズの科学』(講談社ブルーバックス)
・『現在チーズ学』(食品資材研究会)
・『ミルクの事典』『ヨーグルトの事典』(朝倉書店)
・『医科プロバイオティクス学』(シナジー)ほか多数