2021年9月22日 更新

原因の多くは家庭!心がけたい子どものSOSを受け止める「TALKの法則」

コロナ禍の2020年、自殺した小・中・高校生は過去最多の数を更新しました。様々な我慢を強いられている子どもたちに大人として何ができるのか?今こそしっかり向き合って考えてみませんか。

コロナ禍の2020年、小・中・高校生の自殺が過去最多となりました。その原因や動機の多くは「家族からのしつけ・叱責」や「親子関係の不和」といった家庭問題です。

子どもの自殺といえば「いじめ」がクローズアップされがちですが、その原因の大半は「親」をはじめとする身近な大人との人間関係であることが警察庁と文科省の調査から明らかになりました。

だからこそ、親子の日々の関わりがいかに大切か。私たちは子どもを持つ親として、どうその声に耳を傾け、受け止めていくのか。今回は、今だからこそ一緒に考えたい「命を守る」ためのお話です。

子どもが抱える「家庭問題」と「生きづらさ」

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コロナ禍でステイホームが呼び掛けられるようになり、子どもたちは家で過ごすことが多くなりました。これによってもともとDVやヤングケアラーなど家庭的な問題を抱えていた子どもたちがより追い込まれ、そうでなかった子どもたちも大人の顔色を見て過ごすことが増えました。
学校などが逃げ場となっていた子どもたちは、ある意味「自分が伸び伸びと過ごせる場所」を失い、「生きづらさ」を感じたまま家で過ごすようになり、それが大きなストレスとなって小さな体と心にのしかかっているという現状です。
筆者は、高校で教鞭を取っていた経験があります。今は夫の転勤がある身なので教職を離れていますが、もともと教育の道を志したのは、ある日新聞で目にした「いじめで子どもが自殺した」という話題と「その周りにいた大人が何の行動も起こさなかった」ということに胸を痛めたからでした。
実際、筆者が教員をしていた頃も家庭に問題を抱えていた子は多く存在しており、時間が経ってもなかなか解決しないこの問題に、今、親として大人として、一体どうすればいいのかを懸命に考えています。

大切な子どもを失わないために「変わるべきは大人」

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子どもの自殺を止める唯一の方法は、やはり「周りの大人との関わり」です。自殺防止対策を専門とするソーシャルワーカーの伊藤次郎さんはこのように語っています。
「例えば、身近に何か苦しんでいる人がいたら、『どうしたの?』とか『最近、元気ないね』と声をかけてみる。他者の痛みに関心を持ち、その人が『困ったときに助けてくれる人がいるんだ、助けを求めてもいいんだ』と思えるように、いつでも話を聞くよという態度を示しておく。それだけでいいと思うんです」
元気がないときはもちろん、何でもない時にも声をかけておくことの大切さ。
「何かあったら言っておいで」
「ママは何があっても味方だよ」
そう常に声をかけながら、子どもの安全地帯を日常的にしっかりと作っておく。またそれが我が子だけではなく、気になる子どもの友だちがいればそこまで広がっていくといいなと思います。
「子どもを甘やかすのでは?」と危惧する方もいるかもしれませんが、何かあってから「守ってあげられなかった」と後悔しても意味がありません。大人にとっては大したことでなくても、子どもにとっては生命にかかわる重い問題かもしれないのです。

まずは目線をしっかり子どもに合わせ、「自分がこの子だったらどうしたいのか」「どうするのが一番いいのか」を考え、大人の目線でものを言わないようにしたいと思います。
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この記事のライター

星好きあこ 星好きあこ

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