ソーシャルスキル
その例として、発達検査1回目で学校に出向いた際、周りにいた大勢の子供に視線を送ることをせず、先生たちにのみ反応していたことがあげられます。毎週行くスピーチセラピーは、こども病院内の療育施設。その中でも、病院内のスタッフに聞かれてもいないことをニコニコ顔で話すことはあっても、子供に話し掛けることはまずありません。
また、去年のハロウィンで、トリック・オア・トリートに出掛けた際、娘と同年代の子数組に「ハ〜イ!」「あなたのコスチューム、可愛いね!」と声を掛けられたものの、娘は全くもってスルー。「ほら、話しかけてくれてるよ!」と、筆者や主人が娘に言うものの一切反応せず、代わりに私たちがその子たちに言葉を返す…という状況でした。
娘に、同年代の子供と接する機会を与えてあげていない影響は大きいと言えますが、かといって、その分大人と接する機会が多いのかというと、そういうわけでもなく…。
3〜4歳の段階では、見知らぬ子供に対し、すれ違いざまに「ハーイ!ハロー!」とフレンドリーに声を掛け、酷いとハグを求めるほどだったので、それを考えると、単に今は同年代の子供に興味を失った…というだけなのかもしれません。
遊び・行動について
【遊びについて】
■おもちゃ
これまで、ぬいぐるみやフィギュアを並べて遊ぶことはあっても、「話し掛けて遊ぶ」ということをしなかった娘ですが、この1年で「話し掛ける」ということをするようになりました。
自分の中でストーリーを作り、娘が一人二役しながら、ぬいぐるみ同士で会話をさせたり、お気に入りのぬいぐるみと毎晩一緒に寝るようにもなりました。
女の子ですが、プリンセス系には一切興味を示さず、おもちゃにしてもアニメにしても、男の子向けの物(車など)が大好きです。
■おえかき
絵を描くことが大好きな娘は、去年までは丸を塗り潰した感じのスタイルが定番でしたが、今では顔や胴体を描いたり、様々な形も描くようになり、大きな成長が見られました。
【行動について】
■行動
お絵描きしているとき、ご飯を食べているとき、iPadでお気に入りの動画を観たり、ゲームをしているとき…どんなときでも、常に体のどこかが動いています。また、自分の机に座り集中して何かをしていたかと思いきや、突然家中を数分間ひたすらグルグル(スキップ的な感じで)走り回ったりすることもよくある行動です。
■態度:感情編
ここ最近になって、娘自身が怒られたり注意されたときや、筆者や主人が他のことでイライラしていたり落ち込んでいたりすると、「怒らないで〜!」「ハッピーでいてよ」「どうしたの?」など、こちらの様子や機嫌を伺う言葉を言うようになりました。
少し前までの娘を振り返ると、こういった発言をしてくるなんて到底考えられないことでした。「この子は、人の気持ちが分からないんだな…」と思った出来事が、実際しばしばあったので。でも、今の娘は確実に「人の気持ち」というものを、彼女なりに理解しようとしているんだと思います。
自閉症児の多くが、相手の気持ちを汲み取ることができない…と言われますが、娘を見ているとこれも個人差があるのでは…、また成長と共に変化することもあるのでは…、と個人的に感じています。
■態度:返事は基本「ノー!」
生活のルーティーン(ご飯を食べる・歯を磨く・シャワーを浴びる・寝る)など、何かすることに対して声掛けをすると、基本返って来る言葉は「ノー!」「やりたくない!」です。本気で嫌がることもあれば、とにかく「ノー」と言うのが、もはや彼女のルーティーンになっているようで、すんなり「OK!」とたまに言われると、むしろこっちがビックリしてしまうという状況です。
■癇癪
以前の様な癇癪は、ほとんど見られなくなりました。恐らく、言葉がかなり話せるようになってきたことで、自分の気持ちを意思表示出来るようになったことが、癇癪が減った大きな要因ではないかと思っています。