包丁をよみがえらせる!砥石の種類と選び方
・角砥石の種類と主な目的
荒砥石・・・・・削る力が強く、刃欠けを直すことに適しており、刃線を滑らかに正します。
中砥石・・・・・落ちた切れ味を復活させます。
仕上砥石・・・・繊細な刃付けで、より優れた切れ味にします。
・包丁&研ぎのプロ「貝印」がおすすめする「関孫六」砥石シリーズ
コンビ砥石(#1000&4000)or 中砥石(#1000)
初心者の方には、砥石の種類は複雑に増やしすぎず使用することがおすすめです。切れ味が落ちてきてしまった包丁を中砥石(#1000)で研ぎ直します。その後仕上砥石(#4000)で仕上げることで、包丁の切れ味を復活させることができます。
荒砥石(#220)+ 中砥石(#1000)+ 仕上砥石(#4000)
刃が欠けてしまった場合、荒砥石を使用することで刃欠けを修復することができます。その場合は荒砥石(#220)から研ぎはじめ、中砥石(#1000)→仕上砥石(#4000)の順で研ぐことで、刃欠けを修復し、切れ味も復活させることができます。刃欠けがなければ中砥石(#1000)から研いで頂き、仕上げ砥石(#4000)を使用することで繊細な刃付けが可能です。
貝印 関孫六 仕上砥石 #4000
荒砥石(#220,400)+ 中砥石(#1000,2000)+ 仕上砥石(#4000,8000)
最大6つの工程で、包丁の様々な状態に対応した研ぎ直しが可能です。荒砥石(#220)→荒砥石(#400)→中砥石(#1000)→中砥石(#2000)→仕上げ砥石(#4000)→仕上砥石(#8000)の順に研ぐことで、刃欠けの修復からかなり繊細な刃付けを実現することができます。
貝印 関孫六 超仕上砥石 #8000
砥石を使った包丁研ぎの基本
■STEP1 研ぐ前の準備
①砥石に水分を含ませる
あらかじめ桶などに水を張っておき、気泡がでなくなるまで(大体10~20分程度)漬けて砥石に十分に水を含ませます。泡がでなくなったら、使用できる状態となります。天然砥石の場合はほとんど水を含まないので、使用前に水に漬ける必要はありません。
※お手持ちの砥石の説明書に従ってください。
②包丁を正しく持つ
最も大切なことは、砥石に対する刃の角度を変えずに研ぐことです。砥石は肘より少し下、へそくらいの位置に準備し、専用の研ぎ台または濡れ布巾の上に置いて動かさないようにします。包丁は利き手でハンドルを握り、人差指で峰と呼ばれる背中、親指であごと呼ばれる刃に近いところを押さえるように持ちます。
<ポイント>
三点支持(峰+あご+ハンドル)の持ち方をすると、砥石にあてる包丁の角度が安定しやすくなります。
■STEP2 研ぎ
③正しい動作で研ぐ
包丁を持ったら刃を手前にし、利き手でない方の人差し指、中指の2本を研ぐ部分に軽くあてます。この時、写真のように包丁を砥石の縦方向に対して約45度に置くと良いでしょう。肘を軽く曲げ、脇をわずかにあけ肩の力を抜いて、滑らかに前後に動かしましょう。包丁に添えた2本指は、切っ先、刃中、あごの近くと、研ぐ部分を変えるたびにずらしていきます。
<ポイント>
刃こぼれしにくくよく切れる刃をつけるためには、包丁を砥石にあてる角度を砥石と包丁の間に小指が少し入る程度(片側15度程度)にしましょう。また、力を入れると角度が変わりやすくなるため、力を入れず、腕の重さが少し乗る程度の力で動かします。砥石の縦方向の幅をいっぱいに使うと、効率よく研ぐことができます。