お腹の赤ちゃんの先天的な異常の有無を調べる「出生前診断」。近年、35才以上の高年出産が増えていて、出生前診断に興味を持つ人が少なくないんだとか。一体どのような検査があるのか各種検査の内容についてご紹介します。
超音波検査(NTの測定)
妊婦検診で受ける超音波検査も出生前診断の一つです。妊娠中期以降に赤ちゃんの心臓や肺、消化器、外性器、脳、手、足などの形態異常、胎盤の位置、血液状態をチェックしたり、羊水過少や羊水過多の有無を調べることで、消化器や腎臓の病気が見つかることがあります。
母体血清マーカー検査(クアトロテスト™)
赤ちゃんの染色体異常と神経管閉鎖不全症(脳や脊髄のなどの形成異常)の確立を調べる検査です。もしも異常があった場合、ママの血液中に含まれる4つのタンパク質やホルモン物質が増減するため、それらの血中濃度の数値とママの分娩年齢を照らし合わせ、確率を分数で表します。検査値には個人差があり、同い年のママでも数値が異なるケースがあります。
絨毛検査・羊水検査
赤ちゃんの染色体異常について確定する最終的な検査は、絨毛検査と羊水検査という二つの方法があります。
絨毛検査(Chorionic Villus Sampling, CVS)
胎盤(絨毛)から細胞を採取して染色体異常を調べる検査で、通常は妊娠10~13週に行われます。
胎盤は赤ちゃんと同じ染色体を持っているため、絨毛細胞を調べることで赤ちゃんの染色体異常を確認できます。また、絨毛検査の方法は、「経腹法」と「経腟法」の2種類があります。
胎盤は赤ちゃんと同じ染色体を持っているため、絨毛細胞を調べることで赤ちゃんの染色体異常を確認できます。また、絨毛検査の方法は、「経腹法」と「経腟法」の2種類があります。
羊水検査(Amniocentesis)
お腹から子宮内に針を刺して羊水を採取する検査です。羊水中に浮遊する赤ちゃん由来の細胞を調べ、染色体異常や遺伝子異常を確定します。
羊水検査は妊娠15~18週で、結果は約2~3週間程で出ます。染色体異常の検出率は100%。もしも異常を告知されたときに、どのように受け止めるかも含め、十分に考えてから受けましょう。