2019年8月28日 更新

働きながらママになる女性を支える育児休業の注意点《契約社員編》

「引き続き雇用されることが見込まれる」かどうかがカギ!妊娠の報告をする前に、契約更新の有無を確認しましょう。

経済的な理由やキャリア形成のために、子どもができても働き続けたいという女性は増えています。
しかし、実際に仕事と子育ての両立ができるかどうか、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

ここ数年、育児・介護休業法の改正など法律や制度が見直され、妊娠・出産後も働きやすい環境が整いつつあります。
働きながらママになる女性を支える法律と制度を知っておきましょう。

引き続き雇用されることが見込まれる場合とは

契約社員、パート、アルバイトなど、期間を定めて雇用されている人も、下記の要件をすべて満たせば育児休業を取得することができます(育児・介護休業法第5条第1項ただし書き)。
リンク:働きながらママになる女性を支える制度《契約・派遣・パート社員の育児休業》
① 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること

② 子どもの1歳の誕生日の前日を超えて、引き続き雇用されることが見込まれること(子どもの2歳の誕生日の前々日までに労働契約期間が満了し、かつ契約が更新されないことが明らかである場合を除く)
ここでカギになるのは、②「子どもの1歳の誕生日の前日を超えて、引き続き雇用されることが見込まれること」に該当するかです。
「引き続き雇用されることが見込まれる」かどうかは、労働契約が更新される可能性について、書面または口頭で示されていることから判断するのが一般的です
以下のような場合があたるとされています(厚生労働省 都道府県労働局雇用均等室『育児休業や介護休業をすることができる期間雇用者について』)。
・契約を更新する場合がある
・業績がよければ更新する
・更新については会社の業績に応じ、契約終了時に判断する
一方、労働契約の更新可能性が明示されていないときは、下記の実態を見て判断されます。
・雇用の継続の見込みに関する事業主の言動
・同様の地位にある他の労働者の状況
・当該労働者の過去の契約の更新状況

妊娠、出産を理由とする雇い止めは禁止だけど…

妊娠を報告し育児休業取得の希望を告げたら、次の契約更新をする予定はなかったと言われる場合もあるでしょう。
妊娠、出産を理由とする解雇や雇い止めは法律で禁止されていますが、契約更新されなかった理由が妊娠や出産、育児であることを明らかにするのは困難な場合もあります。
こうした事態を避けるために、契約社員などの場合は、妊娠の報告をする前に契約更新の有無を確認しておくことが重要です
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