2021年5月2日 更新

ライフステージの切り替えに。子どもの情報共有に使える「サポートブック」

入園・入学・就職など、生きていくうえで遭遇するライフステージの切り替え。お子さんの様子を支援者と共有して、環境の変化への応用に役立つ「サポートブック」についてご紹介します。

お子さん本人と家族の願いを伝えるサポートブック

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サポートブックとは、お子さんの特性や接し方を知ってもらうための支援ツールです。入園や入学、就職など、人生にはさまざまなライフステージがあります。サポートブックは、そんなライフステージの変化に合わせて、園や学校の先生などお子さんに関わる人との情報共有に活用するものです。

作成にあたり決まった形式はなく、生活の様子や行動、コミュニケーションの対応などを成長に合わせて書き換えていきます。第三者へ伝えたい内容を整理することで、お子さんと保護者がともに安心して毎日を過ごせたり、家族をはじめとするお子さんと接するすべての人が同じ方向でお子さんと関わりやすくなったりするのが魅力です。

サポートブック作成のメリット

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サポートブックを作成すると、お子さんの言動への対応を支援者とスピーディーに連携できます。
 
・他の人が知り得ない情報を短期間で伝えられる
・お子さんの情報を支援者と共有できる
・早い段階で必要な支援が提供されてお子さんと保護者の安心に繋がる
・よいよい支援方法を考えるきっかけになる
家庭ではうまくできることが環境の変化で困難になったり、一方で、家では困難なことが外ではスムーズに行えたり。このように、お子さんの生活の様子や行動、コミュニケーションの対応などは、環境によって異なる場合があります。

お子さんをよく知る保護者がこれらの情報をまとめることで、他の人が知り得ないお子さんの行動などを支援者とすみやかに共有可能です。作成時点での状況や配慮事項などが早く伝われば、必要な支援が最初から提供され、お子さんの安心に繋げられます。

サポートブックを使えるシーンと記入項目

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サポートブック使用シーンの一例

・保育園や幼稚園への入園
・学校への入学
・転校
・学童クラブや放課後デイサービスの利用
・移動支援やショートステイなどの利用
・インターンシップ
・就職
・福祉事業所の利用
・災害時
・支援者の変更

さまざまなステップを踏んで成長していくなかで、入園や入学などは“初めて触れる社会”といっても過言ではないステージ。過ごす場所や関わる支援者の変化に応じてサポートブックを活用すれば、お子さんと関わる人からのより素早い支援にアプローチしやすくなりますよ。

また、病気やケガ、災害時には、通常よりも情報がうまく伝わりにくいことも。口頭では言いそびれてしまいがち、または聞き逃してしまいがちな情報を確実に伝達するために備えておけるのも、サポートブック作成のメリットです。

サポートブックに記す項目例

・基本的なプロフィール(氏名・生年月日・連絡先・家族構成・診断など)
・医療情報(医療機関名・通院間隔・服薬・体調不良のサインなど)
・相談している機関(保健センター・療育センター・相談支援事業所など)
・長所
・コミュニケーションに必要な配慮や工夫
・好き・嫌い/得意・苦手
・日常生活について(食事・着替え・排泄・入浴など)
・安全面や危険認知
・こだわりやパニックの内容と対応 
お子さんの行動や言葉遣い、それに対する家族の対応は、家庭で習慣化していても他人には得られない情報です。どんなことを伝えておきたいか、または相手がどんなことを知りたいかを事前に話し合っておくと、作成がスムーズに進みやすくなります。
ポイントは「ありのままを記す」こと。サポートブックに書く項目内容は、提出先や共有したい相手によって柔軟に変えるとよりなめらかに伝達できます。
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この記事のライター

梅田ミズキ 梅田ミズキ

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