2024年2月26日 更新

【節税】子育て中の「医療費控除」見逃してない?医療費控除の対象となるものまとめ

家族単位で10万円以上の医療費を支払った年には医療費控除が適用されます。妊娠・出産、子どもの医療費のうち、医療費控除の対象になるもの・ならないものについて、 FPママライターがまとめました。

毎年2月になると、多くの人にとって憂鬱な確定申告シーズンが到来します。しかし、年間10万円以上の医療費を支払った方にとっては、節税のチャンス到来でもあります!

なぜなら、最高で200万円まで控除を受けられる「医療費控除」を活用することで、納税額を大きく減らせる可能性があるからです。

特に、妊娠や出産をされた年は、通常よりも医療費が高くかかります。しかし、医療費控除の対象となるもの・ならないものは、大人と子どもでは異なる項目があるため、注意が必要です。

この記事では、妊娠・出産中の医療費控除と子どもの医療費控除について、FPママライターが詳しく解説していきます。

  • 家庭内の医療費が高額になった
  • 子育て家庭の医療費控除について知りたい
  • 節税のために医療費控除について勉強したい
  • このような方はぜひご覧下さい!

    医療費控除とは

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    その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができます。
    医療費控除のポイントは3点あります。

    ・医療費控除の対象期間は、その年の「1月1日~12月31日」まで。
    ・生計を一緒にする家族であれば、医療費を合算することができる。
    ・医療費控除の対象となる金額を所得から控除することができる。

    つまり、医療費を多く支払った年は、その年の税金を減らすことができる仕組みが医療費控除なのです。

    医療費控除の適用を受けるには、2月16日〜3月15日の期間に確定申告が必要となります。確定申告の際には医療費の領収書が必要になるので、捨てずに保管しておきましょう。

    医療費控除の対象となる金額

    医療費控除の金額は最高200万円までです。以下の式により、控除できる金額を算出できますので、控除額をシミュレーションしてみましょう。

    控除額=(実際に医療費を支払った合計金額)ー(保険料など補てんされた金額)※1ー(10万円)※2


    ※1 生命保険の保険金、高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
    ※2 年収200万円未満の方は総所得金額の5%の金額


    【計算の例】
    ・支払った医療費:30万円
    ・保険金などで補てんされた金額:9万円
    30万円 ー 9万円 ー 10万円 = 11万円(控除額)

    ただし、生命保険や社会保険などから支給された医療費の金額は、控除の対象外となるので注意が必要です。

    医療費控除の対象となるものと、対象外となるもの

    医療費控除は、原則として「治療」に使われた費用のみ対象となり、「予防」に使われた費用は控除の対象外となります。

    ■控除の対象になるもの

    ・医師・歯科医師による診療・治療費、薬代
    ・医療費控除の対象となる医薬品
    ・高額療養費制度で自己負担した金額
    ・入院の部屋代、食事の費用
    ・妊娠の定期検診、検査費用、出産の入院費
    ・視力回復レーザー手術(レーシック手術)費用
    ・医療用具・装具の購入費(義手・義足、弱視・斜視などの治療用眼鏡・コンタクトレンズ、補聴器など)
    ・病院までの交通費(入院のための家族の付き添い人の交通費も可)
    ・子どもの治療のための歯科矯正
    ・介護保険を利用した場合の自己負担金

    ※購入時にポイントで支払った場合は対象外

    ■控除の対象にならないもの

    ・健康診断・人間ドック・予防接種費用(特定健診・特定保健指導は対象)
    ・自分の都合で利用する差額ベッド代
    ・病院までマイカーで行った時のガソリン代や駐車料金
    ・入院準備のために購入した身の回り品などの費用
    ・ドラッグストアなどで買った健康増進のサプリメントや漢方薬
    ・運動器具
    ・スポーツクラブの入会金や月謝
    ・美容整形代

    妊娠・出産で医療費控除の対象となるもの

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    妊娠中・出産後は定期的な検診や出産費用などで医療費がかさみますよね。妊娠・出産による医療費の中で、下記のものが医療費控除の対象となります。

    ・妊娠と診断されてからの診断費用
    ・不妊症の治療費・人工授精の治療費
    ・通院する際の交通費
    出産時は出産一時金(50万円)が支給されるので、実負担金がない場合が多いです。妊娠中の検診は、自治体の「補助券」を活用すると実負担金額が3〜7万円ほどになる場合があります。妊婦健診の実負担金額分は、医療費控除の対象となりますよ。
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