2019年11月18日 更新

防災意識を高める!普段の生活に馴染む“設備できる備え”とは

防災への意識が高まっている一方、備えの継続が難しいと答えた人は51%!災害から時間が経過すると防災意識が薄れる傾向が…?

2019年台風の状況

9月に発生した台風15号。関東地方に上陸したものとしては観測史上最強クラスの勢力を保ったまま、千葉県を中心に停電や断水などの被害が長期間続きました。翌月10月には、更に強い勢力を保った台風19号が静岡県や関東甲信越地方・東北地方に上陸。広い範囲で記録的な豪雨をもたらしました。

台風が上陸する前には気象庁は厳重な警戒が必要と呼び掛けを行い、関東の交通機関は計画運休を発表。多くのメディア台風19号について取り上げられ、異例の注意喚起を呼びかけました。
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気象庁「全国の1時間降水量50mm以上の年間発生回数の経年変化」(1976~2018年)
今後、地球温暖化の影響で豪雨や台風はより強力になると考えられています。気象庁の観測データでは、上昇傾向にある日本の気温変化で空気中の水蒸気が多くなったことによって、一度の雨量が増加していることが分かります。さらに、気象研究所のシミュレーションでは、温暖化によって海水温が上昇することで台風は巨大化・強烈化するという予測結果が導き出されています。

台風による被害状況

日本全土に猛威を振るった台風19号の被害は大きく、発生当時、西日本から東日本にかけての広い範囲で1万6000戸余りの停電が報告され、13の都と県で最大13万8680戸以上が断水していました。台風が過ぎ去った後も復旧に時間がかかる状態が続き、断水に対する対策は必須になっています。

断水が起きるのは、台風などの自然災害の影響で、停電や河川の決壊が起こることによる水道供給設備の停止も原因の1つです。台風15号で多大な被害が起こった千葉県では、台風発生から2週間経っても一部地域では停電と断水が続き、住民からは限界との声もあがるなど、台風被害の厳しさを物語っています。

【参考文献】
13都県で断水13万8000戸以上(14日午後5時現在)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012128601000.html
東日本から西日本の広い範囲で停電(午前11時)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191012/k10012124571000.html

備蓄を実践していない人は約8割!

災害時は水の備蓄は1人で1日3リットルが3日分必要とされており、4人家族で36リットルの水の備蓄が必要になります。しかし、日本気象協会「トクする!防災」が全国の20~40代の女性600名に行った、アンケート調査では、災害時の必要な水の備蓄量については約半数が理解していた一方、8割が備蓄を実践できていないと回答。また、家族分の必要な水の備蓄量についても、36リットル以下と答えた人が半数以上みられました。
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薄れていく防災意識

防災意識は、災害が起きた直後に高まる一方、時間の経過とともに意識が薄れていく傾向があります。

内閣府は平成28年に「日常生活における防災に関する意識や活動」について調査を実施。「災害に対する危機意識について、今後大災害が発生する可能性があると思う」と答えた人が6割を超えました。しかし、災害への備えについての質問では取り組んでいる人は4割以下に留まっており、「災害時の防災を考える機会がない」「自分は大丈夫と思っており身近な問題と感じない」との理由が挙げられています。

また、防災について取り組んでいきたいことでは「自宅などでできる日頃の備え」を回答した人は46%おり、約半数が自宅の設備が防災の備えとなるものを求めていると考えられます。
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また、パナソニックホームズが行った防災に関する意識調査でも上記と同様の調査結果になっています。72%の人が防災への意識が高まったと答えたが、その一方で備えの継続を難しいと答えた人は51%を占め、「何をどれだけ備えたらいいのかわからない」や「管理しきれない」との理由が挙げられました。
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