1年で一番長い2学期も折り返し、今年も残すところあと2ヶ月になりました。毎年秋口から次年度の入学準備や就学相談、転籍などの手続きも始まります。
文部科学省の調査によると、「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒の困難の状況は小・中学生で推定値8.8%であることが分かりました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんは、さまざまな特性から集団生活や日常生活においてスムーズに行かないことも多く、困りごとを抱えていることがあります。そこで、パステル総研では発達障害・グレーゾーンのお子さんをもつお母さんを対象に、お子さんの集団生活の困りごとについて特性と合わせてアンケート調査を実施しました。
文部科学省の調査によると、「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒の困難の状況は小・中学生で推定値8.8%であることが分かりました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんは、さまざまな特性から集団生活や日常生活においてスムーズに行かないことも多く、困りごとを抱えていることがあります。そこで、パステル総研では発達障害・グレーゾーンのお子さんをもつお母さんを対象に、お子さんの集団生活の困りごとについて特性と合わせてアンケート調査を実施しました。
【調査概要】
株式会社パステルコミュニケーションが行った「発達障害グレーゾーンの子どもの困りごとアンケート調査」の結果、98.6%の回答者がお子さんに困りごとがあると回答しました。
そのうち、感情のコントロールが苦手な子どもが最も多く、次いでコミュニケーションや集中力などの困りごとが多いことが分かりました。
調査期間:2023年9月8日~9月10日(3日間)
回答者:パステル総研読者/メルマガ読者、Nicotto!塾生、発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャー 計214名
調査方法:インターネット調査
そのうち、感情のコントロールが苦手な子どもが最も多く、次いでコミュニケーションや集中力などの困りごとが多いことが分かりました。
調査期間:2023年9月8日~9月10日(3日間)
回答者:パステル総研読者/メルマガ読者、Nicotto!塾生、発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャー 計214名
調査方法:インターネット調査
発達障害・グレーゾーンの子どもの困りごとTOP10
第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」で52.6%と過半数を超えました。
第4位は45.0%で「母がイライラしてしまう」という、お子さんの特性に一生懸命に向き合っているお母さんの苦労が伺えました。
多くの困りごとは、発達障害・グレーゾーンの特性による苦手さですが大人側からすると一見わがままにも見えてしまうところが本人も保護者も辛いところです。
また、TOP10以外にも「言い返す、反抗する、暴言をいう」「学校に行きたがらない・登校しぶりがある」という、発達障害・グレーゾーンの二次障害の症状ともとれる悩み事に発展している様子もうかがえます。
また、それぞれの困りごとは発達のタイプによるものなのでしょうか。発達タイプを伺いました。
第4位は45.0%で「母がイライラしてしまう」という、お子さんの特性に一生懸命に向き合っているお母さんの苦労が伺えました。
多くの困りごとは、発達障害・グレーゾーンの特性による苦手さですが大人側からすると一見わがままにも見えてしまうところが本人も保護者も辛いところです。
また、TOP10以外にも「言い返す、反抗する、暴言をいう」「学校に行きたがらない・登校しぶりがある」という、発達障害・グレーゾーンの二次障害の症状ともとれる悩み事に発展している様子もうかがえます。
また、それぞれの困りごとは発達のタイプによるものなのでしょうか。発達タイプを伺いました。
お子さんの発達タイプ別の困りごとは?
お子さんの発達タイプは、自閉症スペクトラム(ASD)タイプが32.7%と一番多く、次いで混合タイプが28.6%、注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプが22.5%、不明が10.2%、定型発達タイプが4.1%、学習障害タイプが2.0%でした。
自閉症スペクトラムタイプの困りごと
自閉症スペクトラム(ASD)タイプでは、第1位「不安・緊張が高い」53.1%と、他の特性タイプの子ども達の1位とは異なる結果でした。やはりASDタイプの特性とも言える不安が高めであることが大きな影響を与えていることが伺えます。
「切り替えができない」と「こだわりがある」「好きなことだけ集中する」というのは、不安が高いために同じ行動・物事を好むという特性と関係している可能性が伺えます。「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」も、安心できない状況に不安が高じて癇癪やパニックを起こすことになっていることが推測されます。
「切り替えができない」と「こだわりがある」「好きなことだけ集中する」というのは、不安が高いために同じ行動・物事を好むという特性と関係している可能性が伺えます。「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」も、安心できない状況に不安が高じて癇癪やパニックを起こすことになっていることが推測されます。
混合タイプの困りごと
混合タイプでは、第1位「片づけられない」67.3%と、第2位 「計画・ダンドリが立てられない」 61.5%は、他の特性では上位5位には入っていない困りごとでした。混合タイプには、ワーキングメモリや思考力の苦手さからくる困りごとが多くみられていることが伺えます。
ADHDタイプの困りごと
第1位は「切り替えができない」69.4%で7割近くのADHD子どもが抱えているこの困りごとは、混合タイプ、自閉症スペクトラムでも2位にランクインしており、特性タイプ別にしても共通して上位に入る困りごとといえます。
特に「母がイライラしてしまう」が上位5位で半数以上が困っていると答えたのは、特性がわかっているのはADHDタイプだけなのも特徴的です。
特に「母がイライラしてしまう」が上位5位で半数以上が困っていると答えたのは、特性がわかっているのはADHDタイプだけなのも特徴的です。
タイプは不明・分からない
特性が不明の場合も他のタイプと共通する困りごとが上がっていました。
第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」45.6%とどのタイプでも上位3位以内に入っていた困りごとでした。
第2位「母がイライラしてしまう」44.1%は、発達タイプが不明なことから、お子さんの行動について原因がわからずに「わがままなのではないか」「しつけができていないからではないか」など子どもか自分を責めてイライラにつながってしまっている可能性も推測できます。
第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」45.6%とどのタイプでも上位3位以内に入っていた困りごとでした。
第2位「母がイライラしてしまう」44.1%は、発達タイプが不明なことから、お子さんの行動について原因がわからずに「わがままなのではないか」「しつけができていないからではないか」など子どもか自分を責めてイライラにつながってしまっている可能性も推測できます。
次からは、学年別で困りごとをみていきましょう。
未就学児30名
不明・分からない46.7%、自閉症スペクトラムタイプ 30% 、ADHDタイプ10%、混合タイプ13.3%でした。
年齢的にまだ診断が出ていないお子さんも多い様子が見られます。そんな中、1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」と未就学のお子さんの60%の困りごとでした。
年齢的にまだ診断が出ていないお子さんも多い様子が見られます。そんな中、1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」と未就学のお子さんの60%の困りごとでした。
低学年90名
不明・分からないが33.3%、混合タイプ27.8%、自閉症スペクトラムタイプ18.9% 、ADHDタイプ16.66%、定型発達タイプ 2.2%、学習障害タイプ 1.1%でした。
低学年では「母がイライラしてしまう」という困りごとが1位に上がっている点が特徴的です。発達タイプが不明・分からないが33.3%とのことから、お子さんの特性がまだはっきりしていなかったり、発達障害・グレーゾーンの一筋縄ではいかない子育てへの対応に困られ、ママ自身に日々様々な感情が湧き起こり、辛い日々を送られているのではないかと考えます。
低学年では「母がイライラしてしまう」という困りごとが1位に上がっている点が特徴的です。発達タイプが不明・分からないが33.3%とのことから、お子さんの特性がまだはっきりしていなかったり、発達障害・グレーゾーンの一筋縄ではいかない子育てへの対応に困られ、ママ自身に日々様々な感情が湧き起こり、辛い日々を送られているのではないかと考えます。