2019年9月5日更新

えっ！そんなリスクが？お金を払って脱毛するなら知っておきたい事前知識

子どもの手が少し離れ、そろそろ自分の時間も取れるようになってきたママの中には「脱毛サロンに通いたい」という方も多いのでは？でも、脱毛ができる専門店選びには注意が必要。実状を知っておきましょう。

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エステ脱毛と医療脱毛の違い

いざ、脱毛を専門店で受けたいというとき、まず知っておきたいのは、美容サロンなどで行われているエステ脱毛と、医療クリニックで行われている医療脱毛の2種類、どちらを選ぶかということ。

その大きな違いは、「医師が常駐するかの有無」と「使用する脱毛機器が違う」という点です。

エステ脱毛の多くは「光脱毛」で、医療脱毛は「医療レーザー脱毛」が主流です。医療レーザー脱毛は照射のパワーが強く、医療従事者しか扱えない機器を使用します。一方、光脱毛はエステティシャンなどでも扱え、照射のパワーが弱いものです。

その差は、脱毛にかかる時間や期間に出てきます。当然、医療レーザー脱毛のほうがパワーが強い分、短期間で終了します。医療脱毛を行うクリニックでは医師が常駐しており、「有資格者（医師や看護師）」が使用可能な「医療レーザー脱毛機」を使うため、照射パワーが強く短時間で脱毛できるメリットがあります。

これに対して、エステサロンは医療従事者ではない「エステティシャン」が照射を行うため、パワーが弱い「光脱毛器」での施術を何回も受ける必要があり、減毛までに要する時間も長くなってしまいます。

また、万が一皮膚トラブルが起きてしまった場合、クリニックでは医師による診察が可能ですが、これに対してエステサロンには医師がいないため、カウンセリングもエステティシャンまたはカウンセラーが行います。そのため医療の観点からの「診断」を行うことができません。

脱毛サロンは続かない？

先ほど、エステ脱毛より医療脱毛のほうが短期間で終わるとお伝えしましたが、どのくらい差があるのでしょうか？

一般的には、医療脱毛は施術回数は約5回程度、エステ脱毛は約18回以上といわれます。

パナソニックが2016年2月に実施した「脱毛に関する意識についての調査」の結果によると、脱毛サロン経験者のうち、半数近く存在する脱落経験者の主な理由は、「完了までの期間が長かった」28.1％、「希望通りに予約が取れなかった」26％、「時間の都合が付かない事が多く、自然に行かなくなった」25％と、“時間”に関わる理由が上位になっています。

via prtimes.jp

脱毛サロンに通い始めても、完了までの時間がもともと長かったり、人気のサロンだと予約が殺到して予約が取りにくく、続かなかったりといったことで、途中で断念してしまうこともあるようです。

これに自身の生活の忙しさがプラスされれば、ますますスケジュールが延びてしまいそう…。脱毛完了までにかかる回数や期間はあらかじめ想定して、しっかりと計画を立てておいたほうが良さそうです。

エステ脱毛は「脱毛」ではない？

「脱毛完了」の定義にも注意したいところです。

エステ脱毛ができるのは「減毛」までで、「脱毛」はできないとされています。一方、医療レーザー脱毛は「脱毛」効果が得られ、しかも「永久脱毛」ができるとされています。

医療レーザー脱毛は、レーザーで発毛組織を破壊することができるため、永久脱毛効果が得られるといわれているのです。

エステ脱毛を選ぶ際には、あくまで可能なのは「減毛」であって、また生えてくるということを知っておきたいものです。

危害報告が寄せられている！

全国の消費生活センターなどには、2012年度以降の約5年間に、脱毛施術により危害を受けたという相談が964件寄せられていることが、独立行政法人国民生活センターに掲載されています。

危害事例の内訳は、エステで受けた脱毛によるものが680件、医療機関で受けた脱毛によるものが284件となっています。

国民生活センターで実施したインターネットアンケート調査では、回答者の約4分の1が、過去3年間に脱毛を受けた後に、やけど、痛み、ヒリヒリ感などの身体症状が生じた経験があると回答したそうです。

消費者へのアドバイス

・エステで受けることのできる脱毛と医療機関で受けることのできる脱毛の違いをよく理解しましょう。

・脱毛を受ける場合は、ホームページや広告の情報をうのみにせず、自ら十分な情報収集を行うとともに、施術前にリスク等に関する説明を十分に求めましょう。

・脱毛により危害を受けた場合は、速やかに医療機関を受診するとともに、消費生活センター等に相談しましょう。
via なくならない脱毛施術による危害(発表情報)_国民生活センター