自転車は、ママや子どもの行動範囲を大いに広げてくれる便利で身近な乗り物です。でも身近な乗り物であるがゆえに、ルールやマナーが曖昧になってしまうのも事実。そして、自転車事故が怖いのはもちろんのこと、お子さんがいる方にとって、我が子の「自転車トラブル」は決して他人事ではありませんよね。
今年2021年1月〜3月にかけて3巻まで発行された「気をつけよう!自転車トラブル」は、漫画を交えてわかりやすい解説が載っており、お子さんと一緒に学べる本です。サブタイトルは「最新のルール・罰則を知ろう」です。2020年6月に改正された道路交通法を元に、自転車に乗る人が守るべきルール、問われる責任や罰則などが解説されています。監修は一般財団法人日本交通安全教育普及協会です。
①交差点で出会い頭にぶつかった!事故でどんな責任を問われるの?
シリーズ1巻目は、「交差点で出会い頭にぶつかった!事故でどんな責任を問われるの? 」です。事故でどんな責任を問われるのか、また事故を起こしてしまったらどうすればいいのか、などの内容です。またシリーズの導入巻ということもあり、「自転車の危険行為を知っておこう」などの説明もあります。
自転車事故のデータも載っています。「1年間に約8万件もの自転車の事故があるということは、毎日220件も自転車事故が起こっている」とは、怖いですよね。また、自転車による事故の死傷者数は19歳以下の未成年が最も多いそうです。「我が子が被害者にも加害者にもなって欲しくない!」という気持ちがより一層強くなりました。
②町には危険がいっぱい!車の横を走っていたら突然ドアが・・・
シリーズ2巻目は、「町には危険がいっぱい! 車の横を走っていたら突然ドアが……」です。筆者が運送会社に事務職で勤めていた頃、「ドア開け事故」はドライバー達に繰り返し注意喚起されていました。車側ももちろん気をつけるべきですが、自転車側も危険予知を怠ってはいけません。
停まっている車の横を通過する時は、「急にドアが開くかも」「車の影から飛び出しがあるかも」「車が急発進するかも」など、危険予知をしながら十分に気をつけて通過して下さい。「暗くなっているのにライトをつけずに走る」「並進可の道路標識がないところで並進する」など、自転車の交通違反についても「やってはいけないことまとめ」としてまとめてくれています。幼児用座席についての記述もあります。
③事故を起こさないための点検ポイント 体に合わない自転車に乗って転んだ!
シリーズ3巻目は、「事故を起こさないための点検ポイント 体に合わない自転車に乗って転んだ!」です。日常の自転車のお手入れや、点検ポイントなどの基本情報から、「地面に足がつかずふらふらして転倒」「走っていたらブレーキが効かなくなった」などのトラブルまで紹介してくれるのが3巻です。よくやってしまいがちな、「荷物の積みすぎ」も注意したいところですね。
自分の目で日常的に点検することも大事ですが、自分や家族の体を預ける自転車ですから、特に走行などに問題を感じなくとも、定期的に自転車屋さんで見てもらうと安心です。自転車に乗る時の服装のページなども、お子さんと一緒に確認したいですね。