「義肢」の未来
オープンバイオニクスが目指すのは、3Dプリンターによって手頃な義肢を製造すること。なんと市場に出回る義肢の30分の1の価格帯だそう。肌に装着したセンサーが筋肉の動きを検出して、手のひらの開閉のための指の動きをコントロールするという仕組みです。
患者みんなの手が届く「義肢」
イギリス政府と提携し、7,500万ドル(約82億円-2018年4月28日現在)の援助を受けたオープンバイオニクスの創業者は次のように話しました。
私たちは義肢を使う人々にもっと自由に、そして自立して動くことが可能になる器具を支援したかったのです。当時、高度な生物工学技術による義肢は存在しましたが、大変高価でほとんどの患者にとっては手が届かないものでした。そこで私たちは、新しい義肢を開発し一番若い患者で8歳の子どもから試行してみることにしました。
もっとも画期的なのは、肢(端)切断者(切断手術を受けた人)と近い距離感で研究開発が行えるという点です。彼らに対しての解決策を単に提案するのではなく、彼らも共同して解決策を模索しています。近い将来、私たちは3Dプリンターを利用し四肢(脚も)リリースする予定です。特に幼い子供の患者は、一般的に販売されている義肢は大きすぎたり、高価すぎたりして、親や政府の支援が行き届かなかったのが実情でした。そのような患者が初めて私たちの義肢を装着し、指を動かしてみた時の驚きの表情はとても感動的です。
「義肢」ってかっこいい!
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オープンバイオニクスのゴールは「オープンバイオニクスの義肢を使う子供たちが、彼らの義肢を誇らしく思うこと」だそうです。
そのために最近取り組んでいるのはマーベルやディズニー、スターウォーズなどのSF映画のようなデザイン要素を義肢に反映すること。キャラクターにインスパイアされたかっこいい義肢デザインは義肢自体のイメージアップに繋がり、患者の趣味嗜好をデザインに反映させることも可能です。
Open Bionics-オープンバイオニクス-の「義肢」ができるまで
オープンバイオニクスの義肢は3Dプリンターによって約40時間で完成します。まずは患者の身体情報をスキャンしてサイズなどをデータ化し、次に義肢が設計・デザインされます。最後に3Dプリンターで出力して完成!ディズニーとオープンバイオニクスはロイヤリティーフリー(版権使用料無料)の契約を交わしています。より多くのデザインが製作可能になり、選択の幅が広がりますね。
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