2021年6月10日 更新

中学卒業後の進路の選択肢を知りたい③高等専門学校編

中学校卒業後の進路に「高専」という選択肢もあります。「存在自体は知ってはいるけれど、詳しくは分からない!」そんな方向けに、高専卒業後に得られる資格や就職率、どんな学科があるのか詳しくまとめました。

「高専」は就職に有利な進学先

前回は「高等学校」と「通信制高校」について詳しくまとめました。高校に学科はいろいろとあり、就職に繋がっていきそうな専門学科もありましたね。卒業後の就職をさらに意識するのであれば、「高等専門学校」(略して高専)という選択肢もありますよ。

高専で学んだ学生たちは高い技術と豊富な知識を持っているため、様々な企業から期待され、就職率が高いそうです。「国立高等専門学校機構」のホームページには、卒業生の求人倍率はなんと10~20倍!希望就職者の就職率はほぼ100%とありました。

高専の特長

・教育課程 5年間一貫教育
・本科5年(商船学科は5年半)終業後、「準学士」の資格取得
(※本科卒業後に専攻科でさらに2年修業→「学士」の資格取得)
・少人数クラス編成(各学科定員40名)
・実験・実習・実技を重視した実践的技術教育
・国立高専は授業料が安価
高専では、数学・英語・国語などの一般科目も学びます。専門科目においては、実験・実習・実技を重視した専門教育が行われ、身に着けられる知識や技術は大学と同程度だと言われています。就職率も抜群ですが、更なる技術の向上を目指し、卒業生の4割は高専専攻科か他大学への編入学をしているそうです。
高専卒業時に短大と同程度の「準学士」、専攻科卒業後に大学同程度の「学士」の資格を取得できるのも、とても良いと感じました。資格を持っていることで、就職時に給与などの待遇がアップするということは子どもにも教えておきたい大切なことですよね。

高専にある専門学科

高専の学科は様々あります。

【工業系】
機械・材料系:機械工学科、機械システム工学科、機械知能システム工学科など
電気・電子系:電気電子工学科、電気情報工学科、電子制御工学科、電気情報工学科など
情報系:電子情報工学科、システム制御情報工学科、情報通信システム工学科など
化学・生物系:物質工学科、物質環境工学科、物質化学工業化、生物応用科学科など
建設・建築系:建設学科、建設環境工学科、環境都市工学科、建築デザイン科など
その他工業(総合、複合等):生産システム工学科、ものづくり工学科など

【商船】
・商船学科

【その他】
コミュニケーション情報学科、国際ビジネス学科、経営情報学科など
学科名だけ見ても、いまいちピンとこないかもしれません。何か気になる学科があれば、詳しく調べてみるのが良いでしょう。または逆に、お子さんの就きたい職業から進むべき学科を導き出して学科にたどり着くという方法も良いと思います。

例えば、筆者の息子は「ゲームプログラマーが良いな」と前に話していたので、その勉強ができる情報工学科を調べてみました。情報工学科のある高専は多いようですね。通える範囲にあったら嬉しいですが、公立の高専には寮が完備されているので、「ここぞ!」という進学先が見つかれば、寮に入るのも選択肢の1つだと考えられます。

参照:文部科学省「高等専門学校の学科一覧(平成25年4月現在。平成25年度に学生募集を行った学科)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kousen/tokushoku/001.htm
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