2021年3月8日 更新

自分だけだと悩まないで!授乳がつらい「不快性射乳反射(D-MER)」経験談

母親が子供に授乳している姿は、幸せそのものに見えますよね。しかし、ホルモンの影響で、母親が授乳中に不快感を感じることもあるのです。筆者も悩まされて辛かった「不快性射乳反射(D-MER)」についてご紹介します。

不快性射乳反射(D-MER)とは?

近年見かけるようになった「不快性射乳反射(D-MER・ディーマー)」という言葉。筆者も、最近知りました。そして、「あの時の不快感はこれだったのか…!」と、納得できたのです。

不快性射乳反射は、赤ちゃんに母乳を吸われると、突如不快感を感じ、ネガティブな感情に襲われることです。怒りや嫌悪感すら感じることもあり、その強さにも個人差があるようです。授乳を終えると、不快感も消えます。ママのホルモンが影響していると言われています。

母乳育児は、「赤ちゃんにおっぱいを与える幸せそのものの姿」を想像しますよね。だからこそ、”みんな幸せそうに授乳している…。授乳に幸せを感じられない私は、母親失格なのでは?“と、悩みますよね。その気持ちが手に取るようにわかります。

不快性射乳反射は生理的な現象で、産後うつなどともなんら関係がなく、また、母親の性格(ネガティブな性格だから、元々子ども好きではないから)などとは関係ないと言われています。

筆者の経験談

筆者が一番授乳がつらかったのは、双子の我が子たちが生後2か月~3か月頃でした。

入院中に「双子同時授乳」を教えてもらいましたが、病院では看護師さんが双子を私の胸のところへそれぞれスタンバイしてくれていたのでできていたのです。しかし退院すると、首の座らない双子を自分一人で授乳の体制に持ってくるのは不可能で、結局一人ずつ授乳していました。
未熟児の双子は吸う力が弱いので時間もかかり、当時は完全母乳育児だったので、ほぼ丸一日おっぱいをあげているような気分でした。一人に授乳している間、もう一人はギャン泣き…。そんな日々の中でも「双子かわいい!!」という思いははっきりとあり、それが救いでした。

ですが、早産児フォローアップ外来で「体重が増えてない」と指摘された日。その日の夜の授乳は本当に本当につらかったです。おっぱいを吸われだすととてつもなく不快な気分になり、「早く飲み終わって…!」とそればかり考えていました。

途中で我が子を放り出したくなるような、言葉にできない不快感なのです。その日は「こんな大変な思いをして毎日おっぱいをあげても、体重が増えていないならもうミルクでいいじゃない」という思いがあったからだ、と思いました。
でも双子の体重増加が軌道に乗り出した後も、授乳中に不快な感情に支配されるときがありました。特に息子の方はおっぱい大好きで、飲み終わってもおっぱいをくわえたまま何十分も吸ったり触ったりしている時があり、そんな可愛い我が子に対して「いつまで吸ってるの…!早く口を離してよ…!」という気持ちが沸いてくるのです。
まだ何もできない赤ちゃんに怒りすら覚えるほどの不快感が、自分でも怖かったです。二年以上経った今でもその不快感は思い出せます。

筆者が取った対策

筆者の場合は、この授乳中の不快感を実家の家族や、離れて暮らす夫にも言えませんでした。授乳さえ終われば、不快感はおさまること。この嫌でたまらない感情を、うまく言葉にできなかったこと。可愛い可愛い双子に、そんな風に感じていると思われたくなかったこと、などの理由です。
基本的には不快なのは授乳中だけなのですが、それでも授乳は一日何度もありますから、本当につらく、なにか対策を取りたいですよね。筆者の場合は、「にぎやかなテレビを見ながら授乳する」ことで、少しまぎれました。「授乳中にテレビをつけるのは赤ちゃんが気が散る」「授乳中は赤ちゃんとのスキンシップを」などは百も承知ですが、筆者が健全な気持ちで授乳できる事も大事にしようと思いました。
好きな音楽をかけてみたりもしましたが、それよりはテレビのほうが映像付きなことや、話し声がにぎやかなので、気がまぎれました。内容は頭に入ってきませんでしたが、バラエティ番組の芸人さんの大きな話し声、みんなの笑い声、カラフルでにぎやかな映像、そういったものに救われました。昼より夜がつらいことが多かったので、たくさん録画しておいて、深夜の授乳中にもお世話になりました。
テレビがだめだったら、好きな香りのアロマを焚いてみるなど、色々試してみてほしいです。筆者は、テレビでもまぎれない時には搾乳して哺乳瓶で飲ませていました。
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月とレモン 月とレモン

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