池谷裕二さんに聞く! なぜ「選ぶこと」は疲れるの?
今回の調査では、脳研究者の池谷裕二さんにもインタビューを実施。脳科学の観点から、選択による疲れの仕組みや、心の余裕を保つためのヒントを聞きました。
「脳が疲れた」と感じるのはなぜ?
池谷さんは、脳のエネルギー消費量は、集中しているときもぼんやりしているときも大きく変わらないと説明しています。
ただし、精神的な疲労がないという意味ではありません。
精神的に疲れていると、普段なら難なくできることでも、情報を理解して判断するために必要な「認知コスト」を高く見積もるようになるといいます。脳が「これ以上頑張ると割に合わない」と判断し、行動にブレーキをかけてしまう。その感覚が、「脳が疲れた」「やる気が出ない」と感じることにつながるのだそうです。
ただし、精神的な疲労がないという意味ではありません。
精神的に疲れていると、普段なら難なくできることでも、情報を理解して判断するために必要な「認知コスト」を高く見積もるようになるといいます。脳が「これ以上頑張ると割に合わない」と判断し、行動にブレーキをかけてしまう。その感覚が、「脳が疲れた」「やる気が出ない」と感じることにつながるのだそうです。
選択肢を比較することは脳にとって負担が大きい
複数の選択肢を比較し、どれが自分にとってよいのかを考える意思決定は、脳にとって認知負荷の高い作業だと池谷さんは説明します。
たとえば、選択肢が多い買い物で、価格や口コミ、機能などを細かく比較し続けると、ほかのことに使う気力まで消耗してしまうことがあります。
池谷さんは、こうした状態を「自我消耗」という考え方から説明しています。判断にエネルギーを使いすぎると、冷静な判断が難しくなったり、行動する意欲が低下したりすることがあるのです。
たとえば、選択肢が多い買い物で、価格や口コミ、機能などを細かく比較し続けると、ほかのことに使う気力まで消耗してしまうことがあります。
池谷さんは、こうした状態を「自我消耗」という考え方から説明しています。判断にエネルギーを使いすぎると、冷静な判断が難しくなったり、行動する意欲が低下したりすることがあるのです。
朝の服選びはなぜ疲れやすい?
朝の服選びでは、天気や気温、TPO、自分の体調、周囲からどう見られるかなど、さまざまな要素を考慮しなければなりません。しかも、絶対的な正解がひとつに決まっているわけではなく、実際に外出してみないと分からないこともあります。
池谷さんによると、こうした服選びは、脳にとって高度な判断が求められる作業なのだそう。
さらに、脳は起床後1~2時間ほどは十分に機能しないといいます。まだ頭が本調子ではない時間帯に、複雑な判断を重ねることが、朝の負担につながる可能性があるのです。
毎朝の服選びに時間がかかってしまう人は、前日のうちにコーディネートを決めておくなど、朝に考えることを減らす工夫を取り入れてみてもよさそうです。
池谷さんによると、こうした服選びは、脳にとって高度な判断が求められる作業なのだそう。
さらに、脳は起床後1~2時間ほどは十分に機能しないといいます。まだ頭が本調子ではない時間帯に、複雑な判断を重ねることが、朝の負担につながる可能性があるのです。
毎朝の服選びに時間がかかってしまう人は、前日のうちにコーディネートを決めておくなど、朝に考えることを減らす工夫を取り入れてみてもよさそうです。
マイルールやセットアップで選択を自動化しよう!
池谷さんは、服選びの手間を減らすためにマイルールを決めたり、セットアップを活用したりすることは、脳の仕組みに合った合理的な方法だと話します。
脳は、物事をパターン化したり、自動化したりすることが得意です。最初は意識して行っていたことも、慣れると無意識にできるようになります。箸の持ち方も、慣れてしまえば毎回考えなくても自然に手が動きますよね。
毎日の服装をある程度パターン化することや、上下の組み合わせに悩まなくてよいセットアップを取り入れることも、選択のステップを減らす工夫のひとつ。
すべてを毎回一から考えなくても大丈夫。考えなくてよい部分を仕組み化することで、ほかの大切なことに意識を向けやすくなります。
脳は、物事をパターン化したり、自動化したりすることが得意です。最初は意識して行っていたことも、慣れると無意識にできるようになります。箸の持ち方も、慣れてしまえば毎回考えなくても自然に手が動きますよね。
毎日の服装をある程度パターン化することや、上下の組み合わせに悩まなくてよいセットアップを取り入れることも、選択のステップを減らす工夫のひとつ。
すべてを毎回一から考えなくても大丈夫。考えなくてよい部分を仕組み化することで、ほかの大切なことに意識を向けやすくなります。
AIに頼ることは脳の退化につながる?
チョイパを高める方法として、AIによる提案にも期待が集まっています。一方で、AIに頼りすぎると、自分で考える力が衰えてしまうのでは…と心配になる人もいるかもしれません。
池谷さんは、何かを使わなくなったからといって、必ずしも脳が衰えたとは考えないと説明します。
たとえば、文字が発明されたことで、人間はすべてを記憶しておく必要がなくなりました。そのぶん、記憶に使っていた力をほかのことに回せるようになったとも考えられます。
インターネットの普及によって情報を検索する力が高まったように、AIが発達すれば、AIが提示した選択肢の中から、自分に合ったものを見極める力がより重要になるといいます。
AIにすべてを任せるのではなく、候補を絞るためのサポート役として活用し、最後は自分の希望や価値観に合わせて選ぶ。そんな使い方なら、選択の負担を減らす助けになりそうです。
池谷さんは、何かを使わなくなったからといって、必ずしも脳が衰えたとは考えないと説明します。
たとえば、文字が発明されたことで、人間はすべてを記憶しておく必要がなくなりました。そのぶん、記憶に使っていた力をほかのことに回せるようになったとも考えられます。
インターネットの普及によって情報を検索する力が高まったように、AIが発達すれば、AIが提示した選択肢の中から、自分に合ったものを見極める力がより重要になるといいます。
AIにすべてを任せるのではなく、候補を絞るためのサポート役として活用し、最後は自分の希望や価値観に合わせて選ぶ。そんな使い方なら、選択の負担を減らす助けになりそうです。
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