小さな子どもを連れて飛行機を利用するとき、「搭乗時間に間に合うだろうか」「忘れ物はないだろうか」など、何かと心配が尽きないものですよね。
特に国際線で乗り継ぎがある場合に、子どもを抱えてミルクやオムツ替えのタイミングを気にしながら、乗り継ぎ場所まで無事にたどり着けるのか、不安になる人も多いでしょう。筆者もそのうちの1人です。
そんな人たちをサポートしてくれるのが「エアポートサポート」です。航空会社によって内容は異なりますが、主に高齢者や1人で小さな子どもを同伴する搭乗者を対象に、チェックインや乗り継ぎのサポートを提供しています。
本記事では、そのうちの1つである、ANAの「エアポートサポート」を利用した筆者の実体験をお話します。
ANAエアポートサポートとは?
ANAのエアポートサポート(※1)で受けられるサポートは、主に3つ。
- チェックインカウンターから搭乗ゲートまで案内
- 乗り継ぎカウンター、または乗り継ぎ便ゲートまで案内
- 降機から到着ロビーまで案内
筆者はこれまでに、日本への一時帰国でこのサービスを2度利用したことがあります。
初めて利用したのは長女がまだ1歳になる前のころ。その時のサポートにとても満足し、「次の帰国も絶対にANAを利用しよう!」と思ったほどです。
大満足のANAエアポートサポート初体験
出産してから初めての帰国、しかも1歳前の乳児を連れ1人で飛行機を利用することに不安があり、サービスの良さに定評がある日系の航空会社を希望しました。実家から近い羽田空港に到着することに惹かれ、ANAの航空券を予約。そして、前述の「エアポートサポート」を電話で予約しました。
その時にお願いしたものは、以下の3点です。
- 乗り継ぎゲートまでの案内
- 機内で使用するベビーベッド
- 子ども用の機内食(スペシャルミール)
この他に、搭乗当日に空港内で使用できるベビーカーの貸し出しや、機内では紙おむつ・粉ミルクの用意があるそうです。
無事に長時間のフライトを乗り切れるのか、不安を感じながらも、いざ出発!
子連れでも快適!エアポートサポートで乗り継ぎがスムーズに
帰国のためイタリアの空港を出発し、経由地のドイツ・ミュンヘン空港に到着すると、そこで待っていたのはANAの日本人女性スタッフでした。
テキパキと荷物を持ってくださり、筆者は娘を抱っこしてただ彼女の後を付いていくだけ。出国手続きも、比較的早く進むヨーロッパ圏のパスポート所持者用レーンに案内され、気が付くと乗り継ぎゲートまで到着していました。
今もあるのか分かりませんが、仮眠が取れる個室風のソファーがある待機スペースへと案内してくれ、そこでサポートサービスは終了。乗り継ぎに2時間程度あったと記憶していますが、本当にあっと言う間に乗り継ぎゲートに移動できたので、仮眠スペースで娘を遊ばせながら待つことができ、とても快適でした!
2度目の利用で神対応を目撃!
2度目に利用したのは今から5年ほど前、当時3歳の娘と6ヶ月の息子を連れて、1人で日本へ一時帰国したときのことです。航空券を購入し、前回同様にエアポートサポートの予約をするために電話をしてみると、なんと予想外の答えが返ってきました。
「申し訳ありませんが、コードシェア便(※2)のため、エアポートサポートは対象外です」
頭が真っ白になりました。子ども2人を連れての乗り継ぎでも、エアポートサポートで楽勝!と安心しきっていたからです。 そのサポートがないなんて......今回はミュンヘンではなくフランクフルト空港、しかも乗り継ぎ時間はたったの1時間半!あんなに広い空港で乳幼児2人を引き連れ、1時間半で乗り継ぎなんて間に合わない!
なぜサポート対象外であったかというと、ANAが運航するコードシェア便を予約していたからです。ANAのホームページからではなく、航空券検索サイトから購入したため、コードシェア便であることに気付かなかったのです。これは、筆者自身がきちんと確認しなかったことによるミスなので、どうしようもありません。どうにかなるだろう......不安を残したまま出発当日を迎えました。
(※2)コードシェア便とは(独立行政法人国民生活センター)これぞ神対応!
乗り継ぎ先のフランクフルト空港では、飛行機から空港まではシャトルバスでの移動でした。そのバスへ乗り込むだけでも一苦労。子ども2人を連れたフライトは、とにかく荷物が多いのです!
少しでも早く移動できるようにと3歳の娘はベビーカーに乗せ、6ヶ月の息子は抱っこ紐。さらにリュックと手提げバッグを抱えてバスに乗り込むと、その時点で他の乗客を待たせていることに気付き、ますます不安が募りました。
いざ空港に到着し、「よし、何とかするしかない!」と意を決してバスから降りると、なんとそこには、ANAの現地スタッフが待ち構えていました!
その瞬間の驚きようは、想像してもらえるかと思います。乗り継ぎサポートは対象外であるはずなのに! 驚きと安堵感に浸る暇もなく、おそらくドイツ人の現地スタッフであろう彼女は、筆者から手早く荷物を引き取ると、さらにベビーカーも押し始めました。
そこからは人ごみをかき分けずんずんと進んでいき、スルッと出国ゲートを通り抜け、あれよあれよという間に乗り継ぎゲート到着!どの道をどうやって通ってきたのかを思い出せないくらい、本当にあっという間の出来事でした。
そしてお礼を言う間もなく、彼女はさっそうと持ち場へと帰って行ったのです。
今でも時々この日のことを思い出しますが、彼女のサポートがなければ、おそらく乗り継ぎゲートにたどり着けなかったでしょう。あれほど広い空港でたった1時間半の乗り継ぎ時間。1人では絶対に間に合わなかったと思います。
まさに「神対応!」それ以外の言葉が見つかりません。