2021年3月19日 更新

みんなに知って欲しい!③通級指導「特別支援教室」で学んでいること

発達障害やチック・場面緘黙を持つお子さん向けの学びの場「特別支援教室」。「利用したいけど、どんな所かよく分からないから迷う…」というママのために、筆者の息子が利用した当時のリアルな体験談をご紹介します。

「特別支援教室」とは?

「特別支援教室」というのは、通級指導の教室のうちの1つです。自閉症スペクトラム障害やLD、ADHDなどの発達障害を持つお子さんや、場面緘黙やチックなどがあるお子さん向けにプログラムが組まれています。

筆者の息子は小学校2年生の時に、学校生活におけるストレスからチックが出るようになりました。繊細な性格で、周りのちょっとしたからかいや厳しめな全体指導にも敏感に反応してしまう子だったからです。そのままの状態で集団生活を過ごすのは困難だと感じたので、小学校3年生から「特別支援教室」の利用を開始することにしました。

「特別支援教室」を利用するには?

入学前から特別支援教室を利用したいと考えている場合には、「就学相談」で希望を伝えればOKです。自治体にもよると思いますが、途中で入級を希望する場合には、年に数回特別支援教室に入級したい人向けのおたよりが配られるので、それを見て連絡すれば良いでしょう。
筆者の息子は小学校2年生の秋ごろに特別支援教室からのおたよりを見て、入級対象に「チックが出る子」とあったため、通ってみようかなと考えました。スクールカウンセラーに相談した所、その場で特別支援教室の先生を読んでくれてお話をし、あれよあれよと話が進んでいきました。

発達検査を受けたり教育センターで親の面談と子どもの行動観察が行われ、次年度の5月には特別支援教室での授業がスタートしました。

「特別支援教室」での実際の学び

一口に「特別支援教室」と言っても、各自治体や各学校によって、学ぶことは様々だと思います。ですからあくまで1つの例として、息子が学んでいたことをご紹介したいと思います。

①小集団指導 

息子は4~5人のグループで人とのコミュニケーションの仕方や感情のコントロールについて学んでいました。ゲーム形式の楽しい取り組みが多かったようです。1人が箱に手を突っ込んで中身を触り、中身を当てる「ブラックボックス」というゲームはとても楽しそうでした。

触っただけで当てるのは難しいので、残りのメンバーは中身が何か当てるためのヒントを言って回答者を助けます。(周りの子には箱の中身が分かる仕組みになっているのです。)1つのゲームの中に感覚の刺激や協力、語彙力の向上、ルール順守など、たくさんの学びが詰め込まれているようでした。

また、トランポリンやサーキットなど運動機能の向上を目指す取り組みもあって、充実したプログラムになっていると感じました。

②個別指導

自分の苦手な科目に取り組む勉強面でのトレーニングです。息子は学習面では困難を感じることがあまり無かったのですが、先生に褒めてもらって自信をつけるための大切な時間になったと思いました。
この授業は週に1回2時間行われました。学期末にはお楽しみとして、調理実習ができるのでとても喜んでいましたよ。いつもは学年ごとの授業でしたが、調理実習はいくつかの学年が集まってやったため、お兄さんお姉さんとして教えるスキルも身に付けることができました。
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