2023年12月31日 更新

【自宅出産】リビングが分娩室に!まさかの自宅出産エピソード

第3子の出産予定日、健診ではまだ生まれる様子はないと言われた筆者。ところがその日の夜、破水から一気にお産が進み、なんと自宅で出産してしまいました!今回は、驚きと感動の自宅出産の体験談をお届けします。

出産予定日当日、そのまま入院になっても困らないようにと、入院用バッグを抱えて健診へ向かいました。

エコー検査では特に問題はなく、陣痛が来なければ1週間後に再診するようにと言われ帰宅。しかし、就寝後に違和感を感じて目を覚ますと、そこから怒涛の自宅出産が始まったのです。

これって陣痛?

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何となくお腹に違和感を感じたのは夜中0時を過ぎた頃。痛みというよりは違和感。「これは陣痛?」と思いつつも、夜中だったこともあり、夫を起こすべきかどうか悩みました。

どうにかして眠りにつこうと目を閉じてみても、やはりお腹の違和感が消えない。確信を持てないまま「陣痛が始まったかも」と、まずは夫に相談してみることに。この時点で1時を過ぎた頃でした。

目を覚ました夫はすぐに病院へ行こう(※)と言い、まずは義母へ連絡。2人の子どもたちを起こして病院に連れていくわけにはいかず、いざという時には義母に来てもらうことになっていたからです。

この時点でもまだ陣痛が来ているという実感はなく、産まれるとしても翌朝だろうと、のん気に準備をしていたことを覚えています。

※イタリアの総合病院では、通常、産科専用の緊急窓口が設けられていて、緊急時には24時間いつでも受診できるようになっています。

間に合わない! 必死の叫び

とりあえず入院先の病院に連絡をしなければ。そう思いスマホで電話番号を検索している時、じわっと温かいものが流れるのを感じました。なんと陣痛を感じないまま破水してしまったのです!

そんな状況でも実に冷静で、産後用のナプキンを準備しながら、「あぁ、本当に産まれるんだ」とぼんやり考えていました。

ところが、次の瞬間に事態は一変!突然、立っていられないほどの強い陣痛を感じ始めたのです。その痛みはまさに、出産時の最高潮の痛み!もう産まれる!夫を見ると緊急通報番号に連絡をしているようで、その電話口で状況を説明していました。

「いやぁ、救急車は必要ないです。10分くらいで着くので車で行きます」と話す夫。

それに対して筆者は、無理! 絶対に間に合わない! 救急車呼んでー!!!そう叫んでいました。

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救急隊員が到着し、リビングが分娩室に

電話口にはおそらく助産師と思われる男性の声が。事態を把握したらしく、産まれてきてしまった場合に備え、(真冬だったため)部屋を暖かくし、赤ちゃんを包むためのタオルを用意するようにと指示されました。そして、赤ちゃんの頭に触れるかどうかを聞かれ、恐る恐る触れてみましたが、頭はまだ降りてきていませんでした。

そんな中、義母が到着。筆者は下半身丸出しでソファにうずくまっていましたが、もう恥ずかしいなどと言っている場合ではありません。

そして気が付くと救急隊員も到着。手早く防水シートをリビングに敷き、その上に筆者を移動させました。いつものリビングルームがあっという間に分娩室に!

その時にとても印象に残っていることがあります。救急隊員の1人がソファーの背もたれを取り外し、できるだけ楽な態勢で出産に挑めるようにと、筆者の背中を支えてくれたのです。1人の大人の全体重を支えるのは、容易なことではないと思います。陣痛に苦しむ中で、うまく感謝の気持ちを伝えられなかったことが今でも心残りです。

温かな雰囲気の中での出産

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救急隊員が到着したことに安心したのか、それまで感じていた痛みは少し和らいだようでした。そして、落ち着きを取り戻した筆者を見た救急隊員は、産まれてくるまでに時間がかかりそうだと思ったのか、緊張感を保ちながらもリラックスし始めていました。

出産の現場であるとは思えないほど、和やかな空間。その温かな雰囲気に身を任せながら、「このまま産まれてこないで、ずっとこのままの状態が続くのは気まずいな」と冷静にそんなことも考えていました。

もう産まれる!という極限の痛みは感じていなかったのですが、お腹に意識を集中していきんでみよう。そう思い力を入れてみると......なんと産まれてしまったのです!

自分でも驚くほどスムーズなお産でした。赤ちゃんが産まれたのは夜中2時半頃。陣痛かもしれないと思い始めたのが0時半頃なので、出産まで2時間もかからなかったということになります。

後日、夫から聞いたのですが、彼が緊急通報に連絡をしたのは2時を少し過ぎた頃だったそう。つまり、救急隊員が到着してから出産までは、ほんの20分程度の出来事だったわけです。

今振り返ると、陣痛の苦しみや、家で産まれてきてしまうかもしれないという不安はありましたが、それ以上に、家族や救急隊員に囲まれ、分娩室とは違う温かな雰囲気の中での出産は、本当に特別な経験となりました。

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この記事のライター

Hiromi Hiromi

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